海外ジャーナルクラブ
9日前

Tselikasらは、 抗PD-1抗体への抗CTLA-4抗体イピリムマブの低用量での腫瘍内投与併用の有用性を検証するために、 未治療の転移性メラノーマ患者を対象にイピリムマブ (0.3mg/kg) 局注併用群とイピリムマブ (3mg/kg) 静注併用群を比較する第Ⅰb相試験 (NIVIPIT) を実施した。 その結果、 6ヵ月時点のグレード3/4治療関連有害事象の発現率は、 局注群で静注群より有意に低かった (22.6% vs 57.1%)。 また、 客観的奏効率は、 抗CTLA-4抗体注入病変で65.7%、 未注入病変で50%に達し、 腫瘍内抗CTLA-4抗体療法の開発を支持する結果であった。 試験結果はNature誌に発表された。
静注群の奏効率が既報より高く、 群間の小規模性や無作為化後の残余バイアスの影響が否定できません。
抗CTLA-4抗体と抗PD-1抗体の静脈内投与は、 持続的な腫瘍奏効をもたらす一方で重篤な治療関連有害事象を引き起こす。 低用量で局所濃度を高められる腫瘍内投与は、 毒性を最小限に抑えつつ抗腫瘍効果を高める可能性がある。
本研究は、 未治療の転移性メラノーマ患者61例を登録した、 多施設共同・第Ⅰb相・無作為化比較試験 (NIVIPIT) である。 患者は、 ニボルマブ静注 (1mg/kg) にイピリムマブ局注 (0.3mg/kg) を併用する群、 もしくはイピリムマブ静注 (3mg/kg) を併用する群に2:1で割り付けられた。
主要評価項目は達成され、 6ヵ月時点のグレード3/4の治療関連有害事象の発現率は、 局注群で静注群より有意に低く、 抗PD-1抗体単剤療法と同程度であった (22.6% vs 57.1%)。
RECIST基準に基づく客観的奏効率は、 抗CTLA-4抗体注入病変で65.7%、 未注入病変で50%に達し、 抗CTLA-4抗体の腫瘍内曝露と有効性との関連が確認された。
ベースライン時の腫瘍免疫プロファイルについては、 腫瘍促進性の活性化Treg細胞およびM2マクロファージは投与経路にかかわらず持続的臨床効果を予測し、 持続的臨床効果を示した患者では活性化Treg細胞の減少と高いFcγ受容体 (FcγR) 発現が認められた。
著者らは、 「本結果は、 オリゴ転移癌および早期癌における腫瘍内抗CTLA-4抗体療法の有用性を支持し、 その効果には腫瘍内の活性化Treg細胞およびFcγR陽性M2マクロファージの存在が重要であることを示している」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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