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海外ジャーナルクラブ

42日前

【JAMA】早期気管切開は急性虚血性・出血性脳卒中患者の機能的予後を改善せず


Bösel Jらは, 重症脳卒中患者382例を対象に, 早期気管切開 (挿管から5日以内の気管切開)による機能的予後を検討する無作為化臨床試験を実施 (SETPOINT2). 結果、 早期気管切開が6カ月時点の機能的予後を有意に改善させることはなかったと報告した. 本研究はJAMA誌において発表された.

研究デザイン

  • 対象:機械的人工呼吸を受けている重度虚血性または重症出血性脳卒中の患者382例.
  • 期間:2015年7月28日から2020年1月24日.
  • 場所:米国とドイツの26の神経集中治療センター
  • 以下の2群に1:1で割り付け.
  1. 早期気管切開群 (188例)
  2. 標準気管切開群 (194例)
  • 主要評価項目は、 modified Rankin Scale (mRS)による6カ月後の機能的転帰とした.
  • mRS 0~4 (重度の障害なしに生存した患者)の割合を比較した.

研究結果

気管切開実施率と実施時期

  • 早期気管切開群:実施率95.2% / 挿管後中央値4日
  • 標準気管切開群:実施率67% / 挿管後中央値11日

6ヶ月後の機能転機

  • 6ヵ月時点で重度の障害がない (mRSスコア 0~4) 割合は、 早期気管切開群 43.5%と標準気管切開群47.1%で統計学的な有意差はみられなかった (差 -3.6%[95% CI -14.3%~7.2%]調整オッズ比 0.93[95% CI 0.60-1.42]P=0.73) .

有害事象

  • 気管切開に関連する重篤な有害事象は、 早期気管切開群で5.0% (121件中6件) , 対照群で3.4% (118件中4件) で確認された.


結語:重症脳卒中における早期気管切開戦略は標準的な戦略と比べて6ヶ月後の機能的予後を改善させなかった.

原著

Bösel J, et al.Effect of Early vs Standard Approach to Tracheostomy on Functional Outcome at 6 Months Among Patients With Severe Stroke Receiving Mechanical Ventilation: The SETPOINT2 Randomized Clinical Trial. JAMA. 2022 May 4. doi: 10.1001/jama.2022.4798. PMID: 35506515


こちらの記事の監修医師
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聖路加国際病院 救急部 清水真人先生
聖路加国際病院
救急部 清水真人先生

2013年慶應義塾大学医学部を卒業。初期臨床研修修了後、2015年聖路加国際病院救急部入局。就任間もなく聖路加ベストティーチャー賞を連続受賞。救急・集中治療、 医学教育を専門とする他、Webツールの医療現場での利用に精通し、 複数の雑誌で連載を行う。

聖路加国際病院 救急部 清水真人先生
聖路加国際病院
救急部 清水真人先生

2013年慶應義塾大学医学部を卒業。初期臨床研修修了後、2015年聖路加国際病院救急部入局。就任間もなく聖路加ベストティーチャー賞を連続受賞。救急・集中治療、 医学教育を専門とする他、Webツールの医療現場での利用に精通し、 複数の雑誌で連載を行う。

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