海外ジャーナルクラブ
26日前

Talukdarらは、 慢性腹痛を有する慢性膵炎の患者を対象に、 非腸溶性膵酵素補充療法 (NEPERT) の疼痛に対する有効性を二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験で検討した。 その結果、 主要評価項目である12週時の疼痛スコア変化量について、 NEPERT群とプラセボ群に有意差は認められなかった。 有害事象は両群とも軽度で自然軽快するものであった。 試験結果はGut誌に発表された。
対象患者の疾患期間が長く (NEPERT群 6.3年、 プラセボ群 7.5年)、 多くが過去に膵管治療を受けていたため、 膵管内圧が既に低下していた可能性があります。
慢性膵炎における疼痛には複数の因子が関与している。 慢性膵炎の疼痛に対する膵酵素補充療法 (PERT) の有効性については明らかになっていない。
本試験は、 非腸溶性のPERT (NEPERT) が慢性膵炎の疼痛に及ぼす影響を評価する目的で実施された。
本試験は24週間の二重盲検・並行群間・プラセボ対照無作為化比較試験として実施された。 対象は、 2つの学術施設で登録された18~60歳の成人で、 Mayo Clinic基準で慢性膵炎と診断され慢性腹痛を有する患者107例。 平均年齢は34.4歳 (SD 11.4) で、 71%が男性であり、 66%が特発性であった。 患者は以下の2群に無作為に割り付けられた。
主要評価項目はベースラインから12週までのIzbicki疼痛スコアの変化量の群間差とした。 副次評価項目は24週時のIzbicki疼痛スコアとVisual Analogue Scale (VAS) による疼痛評価、 ならびに12週・24週時の疼痛のあった日数、 鎮痛薬使用・入院の必要性、 患者の変化についての全般的な印象 (PGIC)、 QOLとした。
評価は12週と24週に実施した。 24週時点で副次評価項目を評価したのは、 NEPERT投与終了後の持ち越し効果 (carry-over effect) を検討するためであった。 主要解析には反復測定混合効果モデルが用いられた。
ITT (intention-to-treat) 解析において、 12週時の疼痛改善に有意な群間差は認められなかった (Izbicki疼痛スコアの群間差-2.5, 95%CI -9.3~4.2, p=0.49)。 24週時も同様の結果であった。
副次評価項目についても12週と24週の両時点で概ね同様の結果が示されたが、 12週時点で疼痛のあった日数を報告した参加者の割合はプラセボ群と比べてNEPERT群で高かった〔平均群間差 -14.5 (95% CI -26.0~-3.0)、 p=0.02〕。
有害事象はいずれも軽度かつ自然軽快し、 発現の頻度は両群で同程度であった。
著者らは、 「疼痛を有する成人の慢性膵炎患者において、 NEPERTはプラセボと比較して疼痛を改善しなかった」 と結論付けている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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