海外ジャーナルクラブ
13日前
Yiuらは、 尋常性乾癬患者1,784例を対象に、 TNF阻害薬アダリムマブ (ADA) 単剤とADA+メトトレキサート (MTX) 併用の有効性および持続性を、 2007-2021年の英国皮膚科学会生物製剤・免疫調節剤登録 (BADBIR) を基にTarget trial emulationを用いたコホート研究で比較評価した。 その結果、 1年時の薬剤持続率は、 ADA単剤群が78.1% (95%CI 76.1-80.2%)、 MTX併用群が79.1% (95%CI 71.8-87.2%) で両群で有意差を認めなかった (群間差 1.0%㌽ [95%CI -7.0-8.9%㌽])。 PASI75達成率においても、 1年時ではADA単剤群が52.0%、 MTX併用群が49.4%、 3年時ではそれぞれ32.4%、 37.2%といずれも有意差がなかった。 重篤な有害事象およびADAの薬剤濃度でも両群間に有意差はみられなかったが、 抗薬物抗体値はMTX併用群で有意に低かった (群間差 -123.7AU/mL㌽ [95%CI -200.5--46.9AU/mL㌽)。
「Target Trial Emulation」 の目的は、 観察研究において可能な限りRCTに近い条件で因果推論を行うことです。 対象者の適格基準を明確にしてタイムゼロを統一し、 適切なフォローアップ期間を設定します。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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