海外ジャーナルクラブ
4日前

McCoyらは、 透析を要する急性腎障害 (AKI-D) 患者を対象に、 残存腎機能の指標がその後の透析必要性をどの程度予測できるかを、 無作為化比較試験LIBERATE-Dの介入群を対象とした付随研究で検討した。 85例から得られた147回の蓄尿を解析した結果、 クレアチニンクリアランス (CrCl) の中央値は7.1mL/分で、 その後7日間の透析必要性に対する判別能はCrClが尿量を上回った。 また、 その後7日間に透析を要しなかった割合は、 CrCl 10-20mL/分で81%、 CrCl 5以上10mL/分未満で44%であり、 CrClが低い場合でも透析が不要となる例が少なくないことが示された。 解析結果はJ Am Soc Nephrol誌に発表された。
尿道カテーテル留置の有無や、 蓄尿中の利尿薬使用の有無が把握されておらず、 尿量・CrClの測定精度に影響した可能性があります。
透析を要する急性腎障害 (AKI-D) では、 透析中止時期の見極めが重大な臨床課題である。 特に病態改善後は、 透析からの離脱が臨床的優先事項となる。
蓄尿から求めるクレアチニンクリアランス (CrCl) や尿量はその判断材料として提案されているが、 CrClの水準別に透析継続の必要性を定量化した研究はほとんどない。 本研究では、 CrCl 10mL/分未満と比較的低い残存腎機能でも透析を要さない場合が多いと仮説し検証した。
本研究は、 LIBERATE-D試験の介入群を対象とした付随研究であり、 AKI-D患者85例から得られた147回の蓄尿について解析した。 蓄尿は臨床医に盲検化されたプロトコルに従って実施し、 透析は事前に規定された適応に基づいて施行した。
ロジスティック回帰により、 実測CrCl・尿素クリアランス・両者の平均・尿量、 および血清クレアチニンから算出したeGFRの各水準について、 続く7日間に透析を要する予測確率を算出した。 また、 CrClと尿量のさまざまな閾値にて、 続く7日間に透析を要した割合も報告した。
CrCl中央値は7.1mL/分 (四分位範囲 3.1-15.9mL/分)、 尿量中央値は930mL/日 (四分位範囲 471-1,786mL/日) であった。
続く7日間に透析を要するかどうかの判別能は、 CrCl (AUC* 0.84) が尿量 (AUC 0.78) より有意に高かった。
実測CrClが低値の蓄尿時点でも、 その後7日間に透析を要しないケースがみられた。
続く7日間に透析不要であった割合
著者らは、 「血行動態が安定したAKI-D患者を対象に透析適応をプロトコル化した臨床試験において、 CrCl 5-10mL/分といった低い腎機能水準の患者でも透析を中止できることが多かった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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