海外ジャーナルクラブ
1年前
Ehrmannらは、 侵襲的人工呼吸管理を72時間以上受けている成人患者を対象に、 アミカシンの予防的な吸入投与が人工呼吸器関連肺炎 (VAP) の発症を抑制するかを多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化優越性試験AMIKINHALで検討した。 その結果、 アミカシンの吸入投与 (1日1回3日間) は、 28日間のVAPの発症を有意に抑制した。 本研究は、 NEJM誌において発表された。
VAPに関しては本研究を含めて予防的な介入が発症を抑制する結果が散見されますが、 死亡率などのハードアウトカムに有意な差が得られるのか今後の検討が必要です。
抗菌薬の予防的吸入がVAPの発症を低下させるかどうかについては確認されていない。
侵襲的人工呼吸管理を72時間以上96時間未満受けている成人患者
患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付け
無作為化後の28日間のVAP発症
28日時点でのVAP発症
VAP発症までの境界内平均生存期間 (RMST) の群間差:1.5日 (95%CI 0.6-2.5、 p=0.004)
感染に関連した人工呼吸器関連合併症
HR:0.66 (95%CI 0.50-0.89)
試験に関連した重篤な副作用
侵襲的人工呼吸管理を3日間以上受けた患者に対して、 その後のアミカシンの3日間の吸入投与は、 28日間のVAP発症を有意に低下させた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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