海外ジャーナルクラブ
10日前

Morganらは、 日光角化症 (AK) におけるコイロサイト/HPV8関連所見とケラチノサイト癌 (KC) 発症との関連、 およびSrc阻害の治療効果について検証した。 その結果、 HPV8関連AK患者ではKC発症リスクが有意に高く、 浸潤性有棘細胞癌および基底細胞癌との関連も認められた。 また、 HPV8関連AKにおいてはSrcキナーゼの活性化が認められ、 Src阻害はマウスモデルにおいて皮膚腫瘍発生を抑制した。 試験結果はBr J Dermatol誌に発表された。
本研究は小規模単施設の観察研究であり、 多発病変の評価不足および前臨床中心の検討であるため、 結果の一般化および因果解釈には慎重さが求められます。
日光角化症 (AK) の治療はケラチノサイト癌 (KC) リスクを低減し得るが、 AKは有病率が高く全例への治療は現実的ではない。 近年同定されたHPV8関連AKを踏まえ、 本研究ではHPV8感染とKCとの関連および特異的治療法の同定を目的とした。
病理学的診断によるAK患者を組み入れ、 組織標本にてHPV8解析を行うとともに、 診療録からKC発症を確認した。
HPV8関連ヒトAK、 細胞株、 マウスモデルにおいて、 Srcファミリーキナーゼの発現を検討し、 小分子干渉RNAおよびチルバニブリンを用いてSrc阻害のin vitro・in vivoにおける生物学的効果を評価した。
AK患者61例が、 HPV8感染あり群 (31例) と感染なし群 (30例) に分類された。
HPV8関連AK患者では、 KC発症リスクが高かった。 加えて、 浸潤性有棘細胞癌・基底細胞癌との関連も示され、 複数のKCを発症した9例はすべてHPV8関連AKであった。
HPV8関連AKの癌リスク
HPV8関連AKでは、 リン酸化Srcキナーゼの発現上昇が認められた。
Src阻害により細胞増殖は低下し、 コロニー形成能は抑制された。 in vivoでは、 Src阻害は表皮肥厚を回復させ、 皮膚腫瘍の発生を抑制した。
著者らは、 「AKにおけるコイロサイトはKC高リスクを示す指標であり、 Src阻害はHPV8関連ケラチノサイト増殖を抑制しマウスモデルで皮膚腫瘍の発生を抑制した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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