HOKUTO編集部
2日前

臨床的に高リスクのER陽性/HER2陰性早期乳癌において、 Prosigna (PAM50) のRisk of Recurrence (ROR) scoreに基づき化学療法の要否を判定する戦略が、 標準治療に対して非劣性かどうかを検証した第Ⅲ相無作為化比較試験OPTIMAの結果から、 ROR score≤60の患者では、 化学療法を省略して内分泌療法単独とするProsignaに基づく治療戦略が、 全例に化学療法を行う標準治療に対して、 5年IBCFS率で非劣性を示した。 英・National Institute for Health Research University College London Hospitals Biomedical Research CentreのRobert C. Stein氏が発表した。
腫瘍の遺伝子発現検査は、 早期乳癌の術後化学療法の要否判断に広く用いられているが、 そのエビデンスは閉経後・腋窩リンパ節転移≦3個の集団が中心で、 閉経前患者やリンパ節転移個数が多い集団でのエビデンスは限られていた。
対象は、 エストロゲン受容体 (ER) 陽性 (IHC>10%) /HER2陰性の早期乳癌患者で、 ≧40歳、 腋窩リンパ節転移0~9個 (N0の場合は腫瘍径≥30mm) が適格とされた。 4,429例が以下の2群に1 : 1の割合で無作為に割り付けられた。
閉経前女性に対する内分泌療法には、 卵巣機能抑制が含まれた。 ROR scoreは患者に非開示とし、 化学療法を受ける患者は、 割り付けに関して盲検化された。
主要評価項目はIBCFSで、 局所・領域・遠隔再発、 2次原発乳癌、 全死因死亡までの期間と定義された。
患者背景は両群で概ねバランスが取れていた。 ROR scoreの中央値は、 Prosigna群が49、 対照群が50だった。 追跡期間中央値は4.0年 (四分位範囲 2.0-6.0年) だった。
5年IBCFS率は、 Prosigna群90.3%、 対照群が91.5%であり、 事前に規定された非劣性基準を満たした (HR 1.03 [90%CI 0.85-1.25]、 p [3%非劣性]=0.006)。
ROR score≤60集団の5年IBCFS率は、 Prosigna群が93.6%、 対照群が94.8%であり、 非劣性が示された (HR 1.06 [90%CI 0.80-1.40]、 p [3.5%非劣性]=0.003)。
ROR score≤60集団のIBCFSに関するサブグループ解析では、 閉経状態やリンパ節転移個数によらず一貫した結果が示された。
遠隔再発無発症期間 (DRFI) は、 5年率94.1% vs 93.3% (HR 1.04 [90%CI 0.83-1.30])、 ROR score≤60集団で95.0% vs 96.0% (HR 1.17 [90%CI 0.82-1.66]) だった。
Stein氏は、 「OPTIMA試験では、 Prosigna (PAM50) により、 ER陽性HER2陰性早期乳癌患者のうち、 化学療法の上乗せ効果が極めて小さい集団を同定できることが示された」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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