【J Urol】薬物治療中の前立腺肥大症、 ビベグロンで過活動膀胱の症状が改善
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海外ジャーナルクラブ

4ヶ月前

【J Urol】薬物治療中の前立腺肥大症、 ビベグロンで過活動膀胱の症状が改善

【J Urol】薬物治療中の前立腺肥大症、 ビベグロンで過活動膀胱の症状が改善
Staskinらは、 前立腺肥大症の薬物治療を受けており過活動膀胱の症状がある男性患者を対象に、 選択的β₃アドレナリン受容体作動薬ビベグロンの有効性および安全性を第Ⅲ相無作為化比較試験で検討した。 その結果、 ビベグロンは過活動膀胱の症状改善に有効であり、 安全で忍容性が高いことが明らかとなった。 本研究は、 J Urol誌において発表された。

📘原著論文

Efficacy and Safety of Vibegron for Persistent Symptoms of Overactive Bladder in Men Being Pharmacologically Treated for Benign Prostatic Hyperplasia: Results From the Phase 3 Randomized Controlled COURAGE Trial. J Urol. 2024 May 6:101097JU0000000000003999. PMID: 38708869

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究の結論にもclinically meaningful improvementsという言葉が使用されておりますが、 アカデミアの結論表記での流行語のような印象です。

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前立腺肥大症QOLスコア

前立腺肥大症に対する症状質問票

IPSS 国際前立腺症状スコア

前立腺肥大症や前立腺癌に対する症状評価法

OABSS

過活動膀胱症状スコア

対象は薬物治療中の前立腺肥大症

対象

前立腺肥大症の薬物治療を受けており過活動膀胱の症状がある45歳以上の男性 : 1,105例

介入

患者は以下の群に1 : 1の割合で割り付けられた。

  • ビベグロン群
  • プラセボ群
両群ともに24週間投与された。

主要評価項目

12週時点の1日平均排尿回数および尿意切迫感回数のベースラインからの変化量 (CFB)

副次評価項目

夜間頻尿回数、 切迫性尿失禁の1日平均回数、 国際前立腺症状スコア (IPSS) 蓄尿スコア、 12週時点の1回あたりの排尿量のベースラインからの変化量

安全性評価

有害事象の発生率

すべての主要・副次評価項目を達成

主要評価項目

ビベグロンは12週時点の1日の排尿回数および尿意切迫感回数の有意な減少と関連した。

1日平均排尿回数

CFBの最小二乗平均差 -0.74
95%CI -1.02~-0.46、 p<0.0001

尿意切迫感回数

CFBの最小二乗平均差 -0.95
95%CI -1.37~-0.54、 p<0.0001

副次評価項目

ビベグロンは夜間頻尿回数、 切迫性尿失禁回数、 IPSS蓄尿スコア、 排尿量の有意な改善と関連した。

夜間頻尿回数

CFBの最小二乗平均差 -0.22
95%CI -0.36~-0.09、 p=0.002

切迫性尿失禁回数

CFBの最小二乗平均差 -0.80
95%CI -1.33~-0.27、 p=0.003

IPSS蓄尿スコア

CFBの最小二乗平均差 -0.9
95%CI -1.2~-0.6、 p<0.0001

排尿量の変化

CFBの最小二乗平均差 15.07mL
95%CI 9.13-21.02mL、 p<0.0001

安全性評価

有害事象発生率は両群で同等であった。

  • ビベグロン群 : 45.0%
  • プラセボ群 : 39.0%

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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