irAEガイド
5ヶ月前
投稿医師コメント : 近年、 がん治療に免疫チェックポイント阻害薬を使う機会が増えています。 免疫が強くなりすぎることで起こる免疫関連有害事象 (irAE) は時に重症化することもあり、 早期の発見・治療が重要です (市立長浜病院呼吸器内科 野口哲男先生)
私が作成したirAE逆引きマニュアルは、 8つの症状 (発熱、 吐き気、 意識レベル低下、 だるさ、 呼吸困難、 腹痛、 頭痛、 手足の脱力) に若干の他症状を追加することで疑われるirAE病名を推測するものです。 ver.5.0では疑われる病名に対して行う検査、 その後の対応についても追記しています。 irAE対策の最初の一歩としてぜひお役立てください。
免疫関連の重要な副作用として8つを取り上げました。 これらの症状があれば、 その他の症状がないか、 表をチェックしてみてください。 青字の症状は特に注意してチェックしてください。 当てはまる項目が多ければ、 その病名である確率が高くなります。
症状には個人差があり、非典型的な場合もあります。 免疫関連の副作用は、 記載の病名が全てではありません。 また、 記載の症状が全て出現するとは限りません。
あくまでirAE対策の1つの参考ツールであり、 検査データ、 診察、 画像データなども含めて総合的に診断下さい。
今後使用される場合は、 こちらのirAE逆引きマニュアルver.5.0をご使用ください。 ver.5.0では疑われる病名に対して行う検査、 その後の対応についても追記しています。 (🔗ダウンロード)
また、 逆引きマニュアルの有用性について報告された原著論文もぜひ参照ください。
野口哲男他; 免疫関連有害事象逆引きマニュアルの有用性. 肺癌. 2021;61:17-23
アストラゼネカ社と野口先生が共同開発したirAEコミニケーションサポートツール 「つたわる君」 をご紹介いたします。
本ツールは、 医療者から免疫チェックポイント阻害薬を使用している患者さんに渡していただき、 irAEの早期発見につなげることを目的に作成されています。 アストラゼネカ社の医療関係者向けサイト「MediChannel」 からダウンロードいただけます。
>> 公式ホームページはこちら
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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