海外ジャーナルクラブ
1年前
Shinall Jrは、 腹部の癌に対する手術を受ける患者を対象に、 専門医による緩和ケアの早期介入の効果を単施設ランダム化比較試験で検討。 その結果、 早期の専門家による緩和ケアが患者のQOLを改善する証拠は見つからなかった。 本研究はJAMA Surg誌において発表された。
こういう効果のない結果は次の研究課題を導きます。 どのspecificな患者群に対して、 どのタイミングで、 どんな方法で専門的な緩和を行えば逆に効果が期待できるのか、 さらなる研究が期待されます。
専門的な緩和ケアは、 癌の内科的治療を受けている患者に有益であるが、 外科的治療を受ける患者に対して同等の効果があるかは明らかでなかった。
腹腔内の癌手術を予定している患者
術後90日時点の身体的・機能的QOLをFunctional Assessment of Cancer Therapy-General (FACT-G) Trial Outcome Index (TOI) により測定
術後90日時点の全体的なQOL、 自宅での生存日数、 1年全生存率
身体的・機能的QoLの指標であるFACT-G TOIの調整済み中央値スコアは、 群間で差がなかった(P=0.46)。
緩和ケアは、 FACT-Gスコアで測定される全体的なQOL、自宅での生存日数、1年全生存を改善しなかった。
早期の専門家による緩和ケアが、 非緩和的な癌手術を受ける患者のQOLを改善する証拠は示されなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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