HOKUTO編集部
1日前

米国腎臓学会 (ASN Kidney Week 2026) が10月22~25日に米国・デンバーで開催され、 IgA腎症を対象とした第III相試験4本の結果が、 会期中にN Engl J Med誌に掲載された。 APRIL阻害薬sibeprenlimabとBAFF/APRIL阻害薬ataciceptは最終解析でeGFRの低下抑制を示し、 povetaciceptとラブリズマブは中間解析で蛋白尿を減少させた。 各試験の概略を紹介する。
IgA腎症の成人510例を対象に、 APRILを選択的に阻害するヒト化モノクローナル抗体sibeprenlimab (4週ごと皮下注) とプラセボを比較した第III相試験の最終解析である。 24ヵ月間のeGFRの年間変化量はsibeprenlimab群で+0.3
mL/分/1.73m²/年、 プラセボ群で-4.2mL/分/1.73m²/年であり、 複合腎アウトカムはそれぞれ0.4%、 11.2%に発生した。
生検で確診したIgA腎症の成人431例を対象に、 BAFFとAPRILを阻害する融合蛋白atacicept (週1回皮下注) とプラセボを比較した第III相試験の最終有効性解析である。 52週時のeGFRの変化はatacicept群で-0.11mL/分/1.73m²、 プラセボ群で-5.69mL/分/1.73m²であり、 104週までの年間変化量も-0.60mL/分/1.73m²/年と-5.60mL/分/1.73m²/年で差がみられた。 腎疾患進行に関する複合評価項目のイベントは、 それぞれ5.1%、 17.8%に発生した。
安定した背景治療を受けるIgA腎症患者を対象に、 BAFFとAPRILを二重に阻害する改変型融合蛋白povetacicept (4週ごと皮下注) とプラセボを比較した第III相試験の中間解析 (有効解析対象199例) である。 36週時の24時間尿蛋白/クレアチニン比は、 povetacicept群で52.0%、 プラセボ群で4.3%低下した。 今回の中間解析では、 蛋白尿に対する効果が報告された。
標準治療下でも蛋白尿が続くIgA腎症の成人を対象に、 抗C5モノクローナル抗体ラブリズマブ (8週ごと静注) とプラセボを比較した第III相試験の中間解析 (解析対象352例) である。 34週時の24時間尿蛋白/クレアチニン比は、 ラブリズマブ群で46.6%、 プラセボ群で5.6%低下した。 ラブリズマブは国内でIgA腎症の適応はない。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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