海外ジャーナルクラブ
2年前
Lynchらは、 治療歴のない古典的ホジキンリンパ腫 (CHL) 患者を対象に、 ペムブロリズマブとAVD (ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン) 併用療法の同時投与 (APVD) の有効性と安全性を単群試験で検討。 その結果、 APVDは良好な安全性と効果を示したが、 一部の患者ではPET検査で偽陽性が見られる可能性も示唆された。 本研究はBlood誌において発表された。
2年PFSが97%と高い効果と安全性を示していることから、 single armかつ少数の研究成果ですが、 Bloodでの採用となっていると思われます。
未治療のCHLにおいて、 ペムブロリズマブと化学療法の同時投与はこれまで研究されていなかった。
治療歴のないCHL患者:30例
APVD
治療の安全性
グレード3/4の非血液学的な有害事象が12例に発生した。
グレード3/4の免疫関連有害事象が3例に発生した。
グレード2の大腸炎と関節炎が1例に発生した。
グレード2以上のトランスアミン炎 (5例、 17%) などの有害事象により、 20% (6例) の患者が、 ペムブロリズマブの投与を少なくとも1回休止した。
29例の評価可能患者において、 全奏効率は100%、 完全寛解率は90%であった
ctDNAのクリアランスは、 2サイクル目以降 (p=0.025) および治療終了時 (EOT、 p=0.0016) に測定した場合、 優れたPFSと関連した。
治療終了時点においてFDG-PETで病勢が持続しているにもかかわらずctDNAが陰性であった4例の患者のうち、 現在までに再発した患者はいない。
同時投与のAPVDは、 未治療のCHL患者において有望な安全性と効果が示されたが、 一部の患者ではPET検査で偽陽性が見られる可能性がある。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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