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32日前

【Lancet】COVID-19後遺症、感染者の12.7%に症状を確認


Balleringらは, オランダ北部の住民を対象に行われた観察的コホート研究のデータを基に, COVID-19後遺症 (Long COVID)の性質や有病率, 重症度などを検討. その結果, 罹患者の12.7%にLong COVIDの症状が確認できたことが明らかとなった. 本研究は, Lancet誌において発表された. 

📘原著論文

Ballering AV, et al, Persistence of somatic symptoms after COVID-19 in the Netherlands: an observational cohort study. Lancet. 2022 Aug 6;400(10350):452-461.PMID: 35934007

👨‍⚕️ HOKUTO監修医コメント

COVID-19非感染者とマッチさせることで, COVID-19感染による影響を明確に数値化しています. 本研究の症状には精神症状は含まれていないのでLong COVIDの罹患率はさらに高い可能性がありそうです.



背景

COVID-19急性期から回復後, 患者はしばしばさまざまな症状を訴える.

研究デザイン

オランダ北部の住民を対象に行われた観察的コホート研究 「Lifelines」 の参加者全員にCOVID-19デジタル質問票を送付した. 
  • 23の身体症状の変化を24回の繰り返し測定で評価し、 COVID-19陽性者は, 陰性の対照者と年齢, 性別, 時間をマッチングさせた.
  • COVID-19を発症した参加者のCOVID-19発症前後の症状の重症度を記録し, マッチさせた対照群と比較した.

研究結果

  • 76,422名の参加者のうち5.5% (4,231人) がCOVID-19を有しており, 対照群8,562名とマッチングされた.
  • COVID-19陽性者の90~150日後の持続的な症状
  • 胸痛
  • 呼吸困難
  • 呼吸時の痛み
  • 筋肉痛
  • 味覚・嗅覚の消失
  • 四肢のしびれ
  • 喉頭のしこり
  • 熱感と寒気が交互に出現
  • 四肢のだるさ
  • 全身倦怠感
  • 患者の12.7%において, これらの症状がCOVID-19によるものであると考えられた.
  • COVID-19診断後90-150日時点, またはマッチさせた時点において, これらの中核症状の1つ以上に重症度の増加 (中等度以上) を認めた割合は, COVID-19陽性者1,782名のうち381名 (21.4%) に対し, 陰性対照者では4,130人のうち361名 (8.7%) であった.

結論の解釈

本研究は, COVID-19以前に存在した個々の症状およびパンデミック時にSARS-CoV-2感染のなかった集団における症状の変化を補正しながら, COVID-19後の状態の性質および有病率を報告した最初の研究である. COVID-19に関連した症状を引き起こす潜在的なメカニズムを区別するためのさらなる研究が必要である.



こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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