海外ジャーナルクラブ
6日前
Leongらは、 切除可能な胃癌患者を対象に、 周術期化学療法に術前化学放射線療法(CRT)を追加した際の有効性を国際共同第Ⅲ相試験TOPGEARで検討した。 その結果、 周術期化学療法に術前CRTを追加しても、 周術期化学療法単独と比較して全生存期間 (OS)、 無増悪生存期間 (PFS) が延長しないことが示された。 本研究は、 NEJM誌にて発表された。
ECF (またはECX) とFLOTの両方を周術期化学療法に組み入れたことで、 個別に検討した各化学療法サブグループにおける結論のlimitationとなった可能性が考えられます。
欧米諸国では、 切除可能胃癌の標準治療として周術期化学療法が行われている。 しかし、 術前CRTの追加は治療効果を向上させるかどうかについて、 周術期化学療法単独と比較したデータは限定的である。
切除可能な胃腺癌または食道胃接合部腺癌の患者574例が、 以下の群に無作為に割り付けられた。
主要評価項目はOS、 副次評価項目はPFS、 病理学的完全奏効 (pCR)、 毒性、 QOLに設定された。
追跡期間中央値67ヵ月の時点で、 OSおよびPFSに有意差は認められなかった。
OS中央値は術前CRT群で46ヵ月、 対照群で49ヵ月だった (HR 1.05、 95%CI 0.83~1.31)。 PFS中央値は術前CRT群で31ヵ月、 対照群で32ヵ月だった。
pCRは術前CRT群で17%、 対照群で8%であり、 術前CRT群で高かった。
治療関連の毒性は両群間で同程度であった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。