海外ジャーナルクラブ
5ヶ月前
Fangらは、 EGFR-TKIによる治療後にPDを認めたEGFR遺伝子変異陽性NSCLCを対象に、 PD-1/VEGF二重特異性抗体ivonescimab+化学療法併用の有効性および安全性について、 第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験HARMONi-Aで検討した。 その結果、 同併用療法は患者のPFSを有意に改善させた。 本研究はJAMAにおいて発表された。
JAMA Oncologyではなく、 JAMAに掲載されている点が大きなimpactです。 OSの最終結果が気になるところです。
EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 (EGFR-TKI)、 特に第3世代EGFR-TKI療法を受けている間に病勢進行 (PD) を認めた非小細胞肺癌 (NSCLC) に対する最適な治療選択肢は、 依然として限られている。
18~75歳でEGFR-TKI療法後にPDを認めたEGFR遺伝子変異陽性の局所進行または転移を有するNSCLC患者 : 322例
患者を1 : 1の割合で以下の2群に無作為に割り付けた
無増悪生存期間 (PFS)
客観的奏効率 (ORR)、 全生存期間 (OS)、 安全性
PFS中央値
群間差 2.3ヵ月
HR 0.46 (95%CI 0.34-0.62)、 p<0.001
サブグループ解析
第3世代EGFR-TKI治療を受けている間に病勢進行した患者および脳転移を有する患者を含め、 ほぼすべてのサブグループにおいて、 ivonescimab群の優位性が示された。
ORR
群間差 15.6%(95%CI 5.3-26.0%)、 p=0.006
OS中央値データは初回中間解析時には未成熟で、 データカットオフ時点で69例 (21.4%) が死亡した。
【Grade3以上の有害事象 (AE) 発現率】
治療関連AE
免疫関連AE
血管内皮増殖因子関連AE
著者らは 「TKI療法に抵抗性を示すEGFR遺伝子変異陽性NSCLCにおいて、 ivonescimab+化学療法はプラセボに比べPFSを有意に改善し、 安全性プロファイルは良好であった」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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