海外ジャーナルクラブ
2年前
Kimらは、 再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫 (PTCL) のアジア人患者を対象に、 ダリナパルシンの有効性と安全性を非無作為化単群非盲検試験で検討。 その結果、 ダリナパルシンはPTCLの治療において有効かつ忍容性が高く、 有害事象についても対症療法と減量で管理可能であることが示された。 本研究は、 Blood Adv誌において発表された。
香港、 韓国、 台湾、 日本のアジア人対象の多国籍研究です。 製薬メーカーのサポートがありますが、 このような大きな枠組みでの研究は血液領域がリードしており、 他領域にとってはお手本と言えます。
PIT (Prognostic Index for PTCL-U)
ダリナパルシンは、 グルタチオン抱合体構造を有する有機ヒ素化合物であり、 抗腫瘍活性と他の薬剤とは顕著に異なる作用機序を有する。
再発または難治性のPTCLのアジア人患者65名
ダリナパルシン静注用 (300mg/m²を1日1回、 21日サイクルで連続5日間、 1時間以上で投与)
全奏功率 (ORR)
ORRは19.3%で、 事前に設定した閾値の10%を大幅に上回った (90%CI 11.2-29.9%、p=0.024)。
治療上有害な事象 (TEAE) は98.5%、 グレード3以上の有害事象は以下のとおり (発現率≧5%)。
ダリナパルシンは有効かつ忍容性が高く、 TEAEは臨床的に許容され、 対症療法と減量で管理可能であった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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