海外ジャーナルクラブ
3ヶ月前

Vermaらは、 心房細動 (AF) アブレーション成功後の長期経口抗凝固療法の必要性を検証するために、 AFアブレーションに成功した脳卒中リスク保有患者で、 リバーロキサバンとアスピリンの3年時脳血管複合アウトカムを比較した (OCEAN試験)。 その結果、 脳卒中、 全身性塞栓症、 新規の潜在性塞栓性脳梗塞からなる複合アウトカムについて、 リバーロキサバン群はアスピリン群に対し有意なリスク低下を示せなかった。 試験結果はNEJM誌に発表された。
AHA Scientific Sessions 2025でも注目された臨床試験結果です。 なお、 本試験の対象は 「脳卒中リスクが中等度で心疾患が最小限の患者」 に限られていたため、 脳卒中リスクが非常に高い患者には本試験の結果を直接適用することはできない、 と本文中で注意喚起されています。
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心房細動 (AF) へのカテーテルアブレーションが成功した場合に、 長期的な経口抗凝固療法の必要性が解消されるかどうかは不明である。

本研究は、 1年前にAFカテーテルアブレーションが成功し、 CHA₂DS₂ VAScスコア1点以上の患者1,284例を対象とした国際共同非盲検 (アウトカム評価者盲検化) 無作為化比較試験である。

患者は、 アスピリン群とリバーロキサバン群に無作為化され3年間追跡された。 主要アウトカムは、 以下の複合で、評価時点は3年時であった。
脳卒中、 全身性塞栓症、 新規潜在性塞栓性脳梗塞 (MRIで15 mm以上の新規梗塞1つ以上)
641例がリバーロキサバン群、 643例がアスピリン群に割り付けられた。 主要アウトカムについて、 リバーロキサバン群はアスピリン群に対し、 有意なリスク低下を示せなかった。
脳血管複合アウトカム評価
- リバーロキサバン群 : 5例 (0.31件/100患者年)
- アスピリン群 : 9例 (0.66件/100患者年)
RR 0.56 (95%CI 0.19–1.65)
MRIで15mm以上の新規梗塞
- リバーロキサバン群 : 3.9%
- アスピリン群 : 4.4%
RR 0.89 (95% CI 0.51–1.55)
安全性として致死的または大出血
- リバーロキサバン群 : 1.6%
- アスピリン群 : 0.6%
HR 2.51 (95% CI 0.79–7.95)
著者らは、 「AFアブレーション成功脳卒中リスク保有患者において、 リバーロキサバンはアスピリンと比べて、 脳卒中・全身性塞栓症・新規潜在性塞栓性脳梗塞の複合アウトカムの発生率を低下させなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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