海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Huangらは、 中国において、 ドライバー遺伝子変異を有さない未治療のIIIC-IV期非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 抗PD-1抗体を含む免疫化学療法の投与時間が有効性に及ぼす影響を第Ⅲ相無作為化比較試験LungTIME-C01で評価した。 その結果、 免疫化学療法を15時以前の時間帯に投与した患者では、 15時以降に投与した患者と比べて無増悪生存期間 (PFS) および全生存期間 (OS) が有意かつ大幅に延長した。 本研究はNat Med誌において発表された。
非常にimpactのある研究ですが、 中国の単一施設で実施された研究であり、 国際的な多施設研究での検討が必要です。
Ⅲ期NSCLC : デュルバルマブのcCRT同時併用に上乗せ効果なし
後ろ向き研究では、 免疫化学療法を早い時間帯に投与することで有効性が向上する可能性が示唆されている。 一方で、 これを検証する前向きの無作為化比較試験は未実施であった。
そこで、 NSCLC患者を対象に、 抗PD-1抗体を含む免疫化学療法の投与時間が有効性に及ぼす影響を第Ⅲ相無作為化比較試験LungTIME-C01で評価した。
中国において、 ドライバー遺伝子変異を有さない未治療のIIIC-IV期NSCLC患者210例が、 抗PD-1抗体を含む免疫化学療法の投与時間を基に以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目はPFS、 副次評価項目はOSおよび客観的奏効率 (ORR) であった。
追跡期間中央値28.7ヵ月におけるPFS中央値は早期ToD群が11.3ヵ月 (95%CI 9.2-13.4ヵ月) であり、 後期ToD群の5.7ヵ月 (95%CI 5.2-6.2ヵ月) と比べて有意に延長した (HR 0.40 [95%CI 0.29-0.55]、 P<0.001)。
OS中央値は早期ToD群が28.0ヵ月 (95%CI NE-NE) であり、 後期ToD群の16.8ヵ月 (95%CI 13.7-19.9ヵ月) と比べて有意に延長した (HR 0.42 [95%CI 0.29-0.60]、 P<0.001)。
治療関連有害事象 (TRAE) は既報の安全性プロファイルと一致し、 新たな安全性シグナルは検出されなかった。 免疫関連有害事象 (irAE) において、 両群間で有意差が認められなかった。
最初の4サイクル期間において、 早期ToD群では末梢血中の循環CD8+T細胞数が増加したのに対し、 後期ToD群では減少が認められた (p<0.001)。 さらに、 活性化CD8+T細胞 (CD38+ HLA-DR+) と消耗CD8+T細胞 (TIM-3+PD-1+) の比率は、 後期ToD群と比べて早期ToD群で高値を示した (p<0.001)。
著者らは 「本研究は、 免疫化学療法を早い時間帯に投与した患者では、 遅い時間帯に投与した患者と比べてPFSおよびOSを有意かつ大幅に延長し、 抗腫瘍CD8+T細胞特性が強化されることを示している」 と報告している。

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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