【ESMO GO】HER2陽性胃癌、 CLDN18.2陽性はT-DXdの効果低減と関連の可能性
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25日前

【ESMO GO】HER2陽性胃癌、 CLDN18.2陽性はT-DXdの効果低減と関連の可能性

【ESMO GO】HER2陽性胃癌、 CLDN18.2陽性はT-DXdの効果低減と関連の可能性
国立がん研究センター東病院消化管内科・消化管腫瘍内科の桶本大氏らの研究グループは、 HER2陽性の転移性胃癌/胃食道接合部癌 (mGC/GEJC) を対象に、 抗HER2抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカン (T-DXd) 治療におけるclaudin18.2 (CLDN18.2) 発現の影響を後ろ向き研究で検討した。 その結果、 CLDN18.2陽性例ではT-DXdの有効性が低下する可能性が示された。 研究結果はESMO Gastrointestinal Oncology誌に発表された。 

📘原著論文

Impact of claudin 18.2 expression on the efficacy of trastuzumab deruxtecan in patients with HER2-positive gastric or gastroesophageal junction cancer. ESMO Gastrointestinal Oncology. 2026 Jan 27; 11:100300.

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

CLDN18.2の評価時期は症例間で一様ではなく、 治療前検体を基本としたものの一部では抗HER2療法施行中または施行後に採取された検体が含まれていた点はlimitationです。

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背景

CLDN18.2発現の治療への影響は未解明

HER2陽性のmGC/GEJCでは、 HER2を標的とした治療が標準的に用いられている。

タイトジャンクション分子であるCLDN18.2も新たな治療標的として注目されているが、 HER2陽性例におけるCLDN18.2発現が治療成績に与える影響は明らかでなかった。

研究デザイン

T-DXd治療患者を後ろ向きに解析

本研究は単施設の後ろ向きコホート研究である。 HER2陽性のmGC/GEJCに対しT-DXd治療を受けた患者を対象とし、 CLDN18.2陽性 (腫瘍細胞の75%以上で免疫染色2+以上) と陰性で治療成績を比較した。

解析は、 下記の2コホートで行われた。

全体コホート : 87例

一次治療前にHER2陽性と診断された全体集団

HER2維持コホート : 30例

T-DXd治療直前にもHER2陽性が維持されていた集団

結果

CLDN18.2陽性例でPFS短縮

全体コホートにおいて、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値は、 CLDN18.2陽性例では、 陰性例と比べて有意に短かった (3.9ヵ月 vs 5.3ヵ月、 HR 1.87、 95%CI 1.04–3.34、 P=0.036)。 多変量解析後も同様の傾向が維持され(調整HR 1.82、 95%CI 1.02–3.28、 p=0.047)、 CLDN18.2陽性はPFS短縮と独立して関連していた。

全生存期間 (OS) 中央値は短縮傾向を認めたものの、 有意差には至らなかった (8.6ヵ月 vs 11.2ヵ月、 HR 1.36、 95%CI 0.76–2.45、 P=0.30)。

HER2維持コホートではOSも不良

HER2維持コホートでは、 CLDN18.2陽性症例においてPFS中央値 (3.2ヵ月 vs 8.0ヵ月、 HR 3.40、 95%CI 1.38–8.40、 P=0.008) およびOS中央値(7.1ヵ月 vs 12.9ヵ月、 HR 2.44、 95%CI 1.04–5.74、 P=0.041) のいずれも有意に短縮していた。

結論

CLDN18.2発現によりT-DXd有効性低下

著者らは 「CLDN18.2陽性はHER2陽性mGC/GEJCにおいてT-DXdの有効性を減弱させる可能性があり、 HER2とCLDN18.2の二重標的治療の妥当性を支持する」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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