HOKUTO通信
2年前
へき地や離島では、 市区町村よりも小さい地区単位での設定ができるようにする−−. 局所的に医師確保が必要な 「医師少数スポット」 について、 厚生労働省が先週開いたワーキンググループ (WG) で以下のような方向性が決まったので紹介する.
医師少数スポットは, 医師少数区域以外の二次医療圏に点在する局所的に医師が少ない地域のこと. 都道府県が独自に設定でき、 厚労省によると2020年時点で26府県が313地域を設定している.
医師確保計画に関するガイドラインでは、 「二次医療圏より小さい単位の地域」 と記載されているだけで、 具体的な設定エリアが示されていない. そのため、 二次医療圏を構成する市町村をすべて設定したり、 医療機関そのものを設定したりする不適正なケースもあるという (図).
こういった問題を受け、 厚労省はこれまで、医師少数スポットの設定を 「原則、 市町村単位とする」としていた. ただ、WGの有識者から「人口の少ない市町村では医師1人の配置で人口に対する医師数が大きく変わる可能性があるため, 設定基準の策定には慎重な検討が必要」などの意見が出ていた.
厚労省が示した今回の設置案は、「へき地や離島などでは、 必要に応じて市区町村より小さい地区単位も可能とし、 理由を医師確保計画に明記する」とした. 有識者から反対意見はなかった.
厚労省は今年度から、 医師少数スポットの設置などによる医師確保の効果を実態調査する方針. 結果を分析して具体的な認定基準を定める.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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