海外ジャーナルクラブ
1年前

Zdenkowskiらは、 早期トリプルネガティブ乳癌 (TNBC) 患者を対象に、 術前カルボプラチンとパクリタキセル併用療法にニボルマブを追加する最適なタイミングを第Ⅱ相非盲検無作為化比較試験Neo-Nで検討した。 その結果、 ニボルマブ投与のタイミングにより病理学的完全奏効率に明確な優越性は示されなかったものの、 いずれのスケジュールでも高い奏効率が得られたことが明らかとなった。 試験結果はLancet Oncol誌に発表された。
PD-1阻害薬を併用した短期間の術前化学療法は有効性を示しつつ、 現在の24週間の標準治療よりも毒性が少ない可能性を示しています。
早期TNBCに対する抗PD-1抗体と術前化学療法の最適な併用投与スケジュールは確立されていない。
同試験では、 ニボルマブと12週間のカルボプラチンおよびパクリタキセル併用療法における2つの異なるスケジュールの有効性を評価することを目的とした。
対象は、 18歳以上、 ECOG PS 0–1、 臨床病期I期 (cT1cN0) またはII期 (cT1cN1、 cT2cN0-1、 cT3cN0)、 エストロゲン受容体発現<1%、 プロゲステロン受容体発現<10%、 HER2陰性、 未治療かつ手術可能で臓器機能が十分な乳癌患者であった。 参加者は年齢により層別化され、 以下の2群に割り付けられた。
逐次併用群
ニボルマブ240mg投与2週間後より、 ニボルマブ360mg+カルボプラチン (AUC5) を3週ごと、 パクリタキセル80mg/m²を1週ごとに12週間投与
同時併用群
ニボルマブ360mg+カルボプラチン (AUC5) を3週ごと、 パクリタキセル80mg/m²を1週ごとに12週間投与し、 その2週間後にニボルマブ240mgを投与
主要評価項目は手術時の病理学的完全奏効 (pCR; ypT0/Tis ypN0) で、 3つの治療のうち1つ以上を受けた全患者 (修正intention-to-treat集団) を解析対象とした。
2020年7月6日~22年4月1日に124例が登録され、 14例が除外された。 110例が無作為化され、 108例が修正intention-to-treat解析に含まれた (逐次併用群53例、 同時併用群55例)。
追跡期間中央値は12ヵ月 (IQR 7-18ヵ月) であった。 全例が女性で、 年齢中央値は49歳 (IQR 43-60歳)、 17%がリンパ節転移陽性、 34%が臨床病期I期、 65%がII期、 1%がIII期であった。
pCRは逐次併用群が51% (95%CI 39-63%)、 同時併用群が55% (95%CI 43-66%) であった。
治療関連のGrade 3~4の有害事象は全体の65%に発生した (逐次併用群60%、 同時併用群69%)。 主な有害事象は好中球減少 (47% vs 53%)、 貧血 (11% vs 19%)、 ALT上昇 (各6%) であった。
重篤な有害事象は逐次併用群の30%、 同時併用群の47%に発生した。 治療関連の重篤な有害事象は、 逐次併用群の13%、 同時併用群の36%に発生した。 治療関連死は認められなかった。
著者らは 「新たにTNBCの診断を受けた患者で、化学療法開始前のニボルマブ投与によるpCRの向上は示されなかったが、 従来より短期間の非アンスラサイクリンレジメンで高いpCRが得られた。 今後、 標準治療との直接比較が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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