HOKUTO編集部
5ヶ月前

高頻度マイクロサテライト不安定性 (MSI-H) またはミスマッチ修復機構欠損 (dMMR)の未治療転移大腸癌 (mCRC) に対する抗PD-1抗体ニボルマブ (NIVO)+抗CTLA-4抗体イピリムマブ (IPI) 併用療法の有効性および安全性を、 NIVO単剤療法を対照に評価した第Ⅲ相無作為化比較試験CheckMate 8HWのアジア人・日本人サブグループ解析の結果から、 全集団と同様のPFSベネフィットが認められ、 新たな安全性シグナルも検出されなかった。 国立がん研究センター東病院副院長/医薬品開発推進部門長/国際臨床腫瘍科長の吉野孝之氏が発表した。
既報である第Ⅲ相CheckMate 8HW試験の主解析では、 主要評価項目の1つである1次治療でのNIVO+IPI群と担当医選択の化学療法群との比較によるPFS*においてNIVO+IPI群の有意な改善 (HR 0.21 [95%CI 0.13-0.35]、 p<0.0001) が示され、 かつもう1つの主要評価項目である全治療ラインにおけるNIVO+IPI群とNIVO単剤群との比較によるPFS*でもNIVO+IPIの有意な改善が示された (HR 0.62 [95%CI 0.48-0.81]、 p=0.0003)。
今回は2024年9月をカットオフ日とする追跡期間中央値47.0ヵ月の全治療ラインにおけるNIVO+IPI群とNIVO単剤群との比較によるPFSの成績について、 アジア人および日本人のサブグループ解析の結果が報告された。
全治療ラインにおけるPFS中央値(95%CI)は、 以下のとおりであった。
全集団
HR 0.62(95%CI 0.48-0.81)、 p=0.0003
アジア人
HR 0.41(95%CI 0.12-1.34)
日本人
HR 0.38(95%CI 0.10-1.42)
全治療ラインにおける客観的奏効率 (ORR) はNIVO+IPI群、 NIVO群でそれぞれ、 全集団では71%、 58%、 アジア人では87%、 72%、 日本人では88%、 71%だった。
主解析と同様、 NIVO+IPIにおいて新たな安全性シグナルは検出されなかった。 治療関連有害事象 (TRAE) の発現率は、 アジア人サブグループのNIVO+IPI群で89%、 NIVO群で79%、 日本人サブグループでそれぞれ89%、 72%であった。 内分泌障害の発現率は、 全集団よりもアジア人サブグループおよび日本人サブグループでやや高い傾向にあった。
吉野氏は 「アジア人および日本人においても、 MSI-H/dMMR mCRCに対するニボルマブ+イピリムマブ併用療法のPFSベネフィットが確認された。 ただし本解析は探索的解析であり症例数も少ないため、 慎重な解釈が必要である」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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