KIWI (炎症性腸疾患)
29日前

miRNA-124発現増強薬は潰瘍性大腸炎 (UC) における新機序薬として注目され、 臨床試験が進んでいます。 本稿では、 2026年3月に開催された第23回KIWIで紹介されたmiRNA-124発現増強薬に関する論文と専門医の見解をご紹介します。
KIWI (Kitasato Institute Webinars on IBD) は、 炎症性腸疾患 (IBD) にまつわるトピックについての教育的なコンテンツをインターネットでライブ配信するウェビナーです。 IBD専門医だけでなく看護師、 薬剤師など、 全ての医療従事者を対象に、 さまざまなレベルの内容を2ヵ月に1回、 ゲストを招き、 対談形式にレクチャーを交えてライブ配信します。

【日時】2026年3月17日(火) 19:00~20:30
【テーマ】Best of 2025 (番外編)
【ホスト】小林 拓
【ゲスト】松浦 稔先生* 松岡 克善先生** 新崎 信一郎先生***
miRNA-124発現増強薬は、 RNAスプライシングの調節を介して細胞内のmiRNA-124発現を増強させる新規作用機序の治療薬である。 同薬は炎症シグナルを抑制し、 IL-17を含む複数の炎症性サイトカイン産生を低下させると考えられており、 従来の分子標的薬とは異なる作用軸での病勢制御が期待される。
現在、 UC領域では経口低分子薬Obefazimodの開発が進行中である。

対象・方法
Obefazimodの導入試験 (8週間または16週間)*¹を完了した中等症~重症のUC患者のうち、 適格基準を満たし、 臨床反応の有無によらず希望した217例を対象として、 同薬*²の長期有効性および安全性を第Ⅱb相非盲検単群維持試験 (2年間 : 96週間) で評価した。
有効性は48週および96週時で評価され、 欠測値はノンレスポンダー補完 (NRI) で処理された。
試験の主な結果
48週時および96週時の臨床的寛解率はそれぞれ54.8%、 52.5%、 臨床反応率は81.6%、 72.8%、 内視鏡的改善率は61.3%、 59.0%、 内視鏡的寛解率は33.2%、 35.9%であった。
特に8週時の早期レスポンダーや生物学的製剤 (Bio)・JAK阻害薬naïve例において、 より良好な結果が示された。
なお、 新たな安全性シグナルは検出されなかった。


編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。