HOKUTO編集部
17日前
National Comprehensive Cancer Network (NCCN) のガイドラインを紹介する本連載。 今回は、 CAR-T細胞療法に関連する毒性のうち、免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (ICANS) について概説します。 (Ver1.2024 閲覧日 : 2024年11月5日)
ICANSは、 CAR-T細胞療法を含むT細胞を利用する特定の免疫療法によって発現する可能性のある神経系事象のこと。 CAR-T細胞輸注後3~6日目に出現することが多く、 初期症状として振戦、 書字障害、 表出性言語障害、 中等症以上では、 傾眠、 認知機能低下、 痙攣、 せん妄といった症状が知られている。
ICANSの重症度に関しては、 American Society for Transplantation and Cellular Therapy (ASTCT) より重症度判定基準が提唱されている。 成人においては、 免疫エフェクター細胞関連脳症 (ICE;Immune effector cell-associated encephalopathy) スコア、 意識、 痙攣発作、 運動所見、 頭蓋内圧値上昇/脳性浮腫の有無と程度で評価する。
ICANSの評価として以下のものが推奨される。
ICANSの治療として以下のものが推奨される。
Axi-cel (Axicabtagene ciloleucel)
Liso-cel (Lisocabtagen maraleucel)
Ide-cel (Idecabtagene vicleucel)
Cilta-cel (Ciltacabtagene autoleucel)
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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