海外ジャーナルクラブ
2年前
Hyungらは、 ゲムシタビンとシスプラチンの併用療法後に病勢が進行した転移性胆道癌 (BTC) 患者を対象に、 リポソーム型イリノテカン (nal-IRI) +フルオロウラシル (5-FU) /ロイコボリン (LV) 併用の効果を検討した多施設非盲検第Ⅱb相ランダム化比較試験NIFTYの1.3年延長追跡結果を報告。 その結果、 進行したBTC患者に対するnal-IRI+5-FU/LVによる治療は、 PFSを有意に改善することが示された。 本研究はJAMA Oncol誌において発表された。
リポソームは古くから抗菌薬などの運搬体として臨床使用されてきましたが、 癌の化学療法においても素晴らしい治療成果をあげています。
NIFTY試験については、 進行BTC患者に対するnal-IRI+5-FU+LVの二次治療が有効であることが既に示されている。今回は同試験の1.3年の延長追跡結果が報告された。
ゲムシタビン+シスプラチン併用療法による一次治療を受けているが病勢が進行し、 RECIST基準 version 1.1による測定可能病変が1つ以上ある進行性BTC患者:178例
盲検下独立中央判定 (MICR) による無増悪生存期間 (PFS)
全生存期間 (OS)、 客観的奏効率 (ORR)
MICRと治験責任医師との間の腫瘍進行日の不一致率は17.8%であった (先行報告では30%)。
ゲムシタビン+シスプラチン併用療法で進行したBTC患者に対して、 nal-IRI+5-FU/LVによる治療はPFSを有意に改善した。 nal-IRI+5-FU/LVの併用は、 前治療歴のある進行性BTC患者の二次治療オプションとして考慮されうる。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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