海外ジャーナルクラブ
2年前
Wulfらは、 新型コロナウイルス感染後にLong COVID症状を呈した患者の割合と、 症状の持続期間を推定。 その結果、 感染者の6.2%が経験し、 平均持続期間は入院患者で9.0カ月、 入院しなかった患者で4.0カ月にのぼると推定された。 本研究はJAMA誌において発表された。
本研究は54の研究と2つのデータベースを統合したものですので、 どうしても対象患者の異質性が強くなっています。 主要評価項目である「COVID感染者がLong COVIDを呈した割合が6.2%」 とのことですが、 2.4%から13.3%ということでかなりの幅をとっています。
SARS-CoV-2の初感染時に症状を呈した後、 症状が持続する者がいる (しばしばLong COVIDと呼ばれる)。
過去に発表された44の研究、 10の共同コホート研究、 米国の2つの電子医療記録データベース内の症候性SARS-CoV-2感染者が対象である。
SARS-CoV-2感染後3か月に、 自己報告による3つのLong COVID症状のうち少なくとも1つを有する個人の割合を、 20歳以上の入院患者・非入院患者の性別および20歳未満の非入院患者の男女に分けて推計した。
3つのLong COVID症状
感染者の6.2%がLong COVID 3症状のうち1つ以上を経験していた(95%UI 2.4-13.3)
感染3ヵ月後のLong COVIDの症状は、 20歳以上では女性の方が男性よりも多くみられた
Long COVID症状の推定平均期間は、 入院患者の場合約9ヶ月であった.
感染3カ月後にLong COVID症状と呈した患者のうち、 推定15.1% (95%UI 10.3-21.1) は12カ月時点でも症状が持続していた.
本研究は、 SARS-CoV-2感染3ヵ月後に、 自己報告による3つのLong COVID症状群 (身体痛や気分変動を伴う持続疲労、 認知障害、 継続的呼吸障害) のうち少なくとも1つを有する個人の割合のモデル推定値を示したものである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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