海外ジャーナルクラブ
3日前

大阪医科薬科大学泌尿器科分野の堤岳之らの研究グループは、 アンドロゲン受容体経路阻害薬 (ARPI) による1次治療後の転移性ホルモン感受性前立腺癌 (mHSPC) 患者を対象に、 PSA非進行下での画像進行例の頻度とその予後を後ろ向きに検証した。 その結果、 PSA非進行・画像進行例は、 1次治療後に去勢抵抗性前立腺癌 (CRPC) へ移行した患者の20.1%に認められた。 また、同患者群では全生存期間中央値が21ヵ月で、 PSA進行群の39ヵ月に比べ、 有意に予後不良であった (p=0.007)。 試験結果はProstate誌に発表された。
後ろ向き研究であり、 画像検査の間隔が標準化されていないため、 進行評価にバイアスが生じた可能性があります。
アンドロゲン受容体経路阻害薬 (ARPI) 時代において、 PSA上昇を伴わない画像上の進行 (radiographic progression : RP) は、 前立腺癌の重要な進行パターンとして注目されている。 しかし、 転移性ホルモン感受性前立腺癌 (mHSPC) の実臨床における頻度や予後は明らかでない。
ARPI (酢酸アビラテロン+プレドニゾロン、 エンザルタミド、 またはアパルタミド) による1次治療を受けたmHSPC患者518例を後ろ向きに解析した。 PSA進行はPCWG3基準を用いて定義し、 患者をPSA進行群またはRP単独進行群に分類し、 臨床転帰を比較した。
CRPCに移行した169例のうち、 34例 (20.1%) がRP単独進行を経験した。
RP単独進行群はPSA進行群と比べて、 生化学的にはより強い治療反応を示したにもかかわらず、 OSは有意に不良であった。
RP単独進行群 vs PSA進行群
ベースライン特性について、 両群間ではCHAARTED病勢分類のみに差があり、 高ボリューム病変はRP単独進行群で有意に多かった (94.1% vs 77.8%)。
高ボリューム病変は、 RP単独進行の独立した危険因子であった (HR 10.3 [95%CI 1.20-89.3、 p=0.034])。
著者らは、 「RP単独進行はCRPCに移行した患者の約1/5で認められ、 PSA反応良好でも生存は有意に不良であった。 この結果から、 PSAのみによるモニタリングの限界と、 mHSPCにおける定期的な画像評価の重要性が示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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