【日本食道学会2025】1次治療NIVO+FOLFOX、国立がん研究センター中央病院が報告
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HOKUTO編集部

5ヶ月前

【日本食道学会2025】1次治療NIVO+FOLFOX、国立がん研究センター中央病院が報告

【日本食道学会2025】1次治療NIVO+FOLFOX、国立がん研究センター中央病院が報告
切除不能進行・再発食道扁平上皮癌に対し、 シスプラチン (CDDP) が不適と判断された患者を対象に、 ニボルマブ (NIVO) +FOLFOX療法の有効性および安全性を後方視的に評価した単施設研究の結果、 奏効割合 (confirmation未実施) は60%以上、 PFS中央値は6.0ヵ月と良好な治療成績が示された。 国立がん研究センター中央病院頭頸部・食道内科の小倉望氏が発表した。 

背景

NIVO+CF療法は標準も、 不適例が存在

切除不能進行・再発食道扁平上皮癌の1次治療として、 NIVO+CDDP+5-FU (CF療法) の有効性は、 CheckMate 648試験により確立されている。 しかし、 腎機能障害や高齢を理由にCDDPの使用が困難な症例も少なくない。

FOLFOX療法*は腎毒性が少なく、 ハイドレーションも不要であることから、 こうした症例に対する代替レジメンとして注目されている。 胃癌や食道胃接合部癌においては、 NIVO+FOLFOX療法が既に標準治療の一つとして確立しているが、 食道扁平上皮癌に対する有効性・安全性に関するデータは依然として限られている。

*FOLFOX : 5-FU、 レボホリナート、 オキサリプラチン

研究デザイン

CDDP不適例13例を後方視的に解析

- 調査期間 : 2024年1~11月

- 対象 : 切除不能進行・再発の食道扁平上皮癌

- CDDP不適を理由に、 1次治療としてNIVO+FOLFOXを施行

既承認の胃癌レジメンに準拠して投与された。 

>> NIVO+FOLFOXを確認する

- 評価項目 : 奏効割合*、 無増悪生存期間 (PFS)、 全生存期間 (OS)、 安全性

*なお、 奏効判定においてはconfirmationは実施していない。

試験結果

患者背景 : 全例男性、 年齢中央値75歳

- PS 0 : 15%、 PS 1 : 77%、 PS 2 : 8%

- CDDP不適理由 : 腎障害54%、 高齢46%

- PD-L1発現状況 (未評価例あり)

  • TPS≧1% : 31%、 <1% : 62%
  • CPS≧10 : 46%、 1~10 : 39%、 <1 : 8%
TPS : tumor proportion score、 CPS : combined positive score

奏効割合62%、 OS中央値は未到達

- 全体の奏効割合 : 完全奏効0%、 部分奏効62%

- TPS別の奏効割合 :

  • 1%以上 (8例) : 63%
  • 1%未満または未評価 (5例) : 60%
【日本食道学会2025】1次治療NIVO+FOLFOX、国立がん研究センター中央病院が報告

- CPS別の奏効割合 :

  • 10以上 (6例) : 67%
  • 1%以上10未満 (5例) : 60%
  • 1未満または未評価 (2例) : 50%
【日本食道学会2025】1次治療NIVO+FOLFOX、国立がん研究センター中央病院が報告

- PFS中央値 : 6.0ヵ月

- OS中央値 : 未到達

追跡期間中央値 : 4.3ヵ月 (範囲1.0~10.8ヵ月)

Grade≧3の有害事象

- 白血球減少 15%

- 好中球減少 31%

- 肺臓炎 15%

- 皮膚障害 8%

結論

小倉氏は、 CDDPが不適な進行・再発食道扁平上皮癌において、 NIVO+FOLFOX療法は良好な有効性と許容可能な安全性を示し、 今後の治療選択肢となり得る、 とまとめた。

質疑応答

実診療におけるFOLFOX減量の実際は?

腎機能障害が高度な症例では、 オキサリプラチンの減量を検討し、 クレアチニンクリアランス30mL/min以上の患者を対象としている。 それを下回る場合には、 緩和的薬物療法としてニボルマブ+イピリムマブ (NIVO+IPI) を選択することが多い。

また、 治療中に高度な血球減少を認めた場合には、 5-FUの急速静注を中止するなどの対応を適宜行っている。

腎機能やPS良好例に本治療は適用か?

現在の標準治療はNIVO+CF療法であり、 全身状態が良好な患者では引き続きNIVO+CF療法が基本と考えられる。

一方で、 CDDPの投与が困難な症例や、 著明な食道狭窄を有する症例では、 FOLFOXが現実的な選択肢となり得る。 加えて、 FOLFOXを化学療法の骨格とした併用療法の開発も進められており、 今後FOLFOXがより広く用いられる可能性もある。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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