海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Ulschmidらは、 同種造血細胞移植 (allo-HCT) を受けた成人患者を対象に、 急性移植片対宿主病 (aGVHD) の発症リスクを予測する臨床リスクスコアを後ろ向きコホート研究で開発・検証した。 その結果、 移植前のベースライン臨床因子に基づき開発されたリスクスコアは、 移植後100日以内のGrade2~4およびGrade3~4のaGVHD発症リスクを有意に層別化することが実証された。 本研究はBlood Adv誌において発表された。
本モデルはaGVHD予防に関する近年の治療実践の変化を反映していません。 具体的には、 移植後シクロホスファミドの使用拡大や最近FDAにより承認されたアバタセプトの予防投与は本研究対象には含まれていません。
aGVHDはallo-HCT後の主要な合併症である。
そこで本研究では、 aGVHDの発症リスクが有意に異なる患者を識別可能な臨床リスクスコアを開発・検証した。
後ろ向きコホート研究において、 2008~2019年にallo-HCTを受け、 適格基準 (移植適応、 ドナータイプ、 移植片タイプ、 前処置レジメン、 GVHD予防レジメンを幅広く包含) を満たした成人患者2万1,796例が訓練コホート (1万5,258例) および検証コホート (6,538例) に無作為に割り付けられた。
主要評価項目は移植後100日以内のGrade2~4のaGVHD発症、 副次評価項目は同期間内のGrade3~4のaGVHD発症であった。
訓練コホートでリスクスコアの開発、 検証コホートで検証を実施し、 4つのパーセンタイル群に層別化した。
検証コホートにおいて、 移植後100日以内のGrade2~4のaGVHD発症のオッズ (OR) は、 25パーセンタイル以下群と比較して、 25~50パーセンタイル群で1.50 (95%CI 1.29-1.75、 p<0.0001)、 50~75パーセンタイル群で2.0 (95%CI 1.78-2.40、 p<0.0001)、 75パーセンタイル超群で3.1 (95%CI 2.72-3.65、 p<0.0001) であった。
Grade3~4のaGVHD発症のORは、 25パーセンタイル以下群と比較して、 25~50パーセンタイル群で1.4 (95%CI 1.11-1.74、 p=0.0043)、 50~75パーセンタイル群で2.0 (95%CI 1.61-2.49、 p<0.0001)、 75パーセンタイル超群で3.2 (95%CI 2.64-3.98、 p<0.0001) であった。
著者らは 「本研究において、 allo-HCT後のaGVHD発症に関する初の検証済みかつ包括的な臨床リスクスコアを開発した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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