【NEJM】未治療のEGFR変異肺癌、 アミバンタマブ+ラゼルチニブでPFS改善 : MARIPOSA
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海外ジャーナルクラブ

4ヶ月前

【NEJM】未治療のEGFR変異肺癌、 アミバンタマブ+ラゼルチニブでPFS改善 : MARIPOSA

【NEJM】未治療のEGFR変異肺癌、 アミバンタマブ+ラゼルチニブでPFS改善 : MARIPOSA
Choらは、 未治療のEGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺癌 (NSCLC) の患者を対象に、 二重特異性抗体アミマンタマブと第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬ラゼルチニブによる併用療法の効果を第Ⅲ相無作為化試験MARIPOSAで検討した。 その結果、 アミマンタマブとラゼルチニブの併用療法はオシメルチニブ単独療法と比較して、 無増悪生存期間 (PFS) を有意に延長することが明らかとなった。 本研究は、 NEJM誌に掲載された。 

📘原著論文

Amivantamab plus Lazertinib in Previously Untreated EGFR-Mutated Advanced NSCLC. N Engl J Med. 2024 Jun 26. PMID: 38924756

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

年齢別のサブグループ解析を見ると、65歳以上ではHR 1.06となっている点で注目です。

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【MARIPOSA】アミバンタマブ+ラゼルチニブがEGFR陽性未治療NSCLCでPFS改善

HOKUTO編集部

研究の目的

併用療法で持続的な抗腫瘍活性を示す

アミマンタマブとラゼルチニブの併用療法は、 未治療およびオシメルチニブ前治療を受けたEGFR変異陽性進行NSCLC患者において、 臨床的に意義のある持続的な抗腫瘍活性を示している。

研究デザイン

ラゼルチニブは単剤と併用をそれぞれ検証

未治療の局所進行または転移を有する18歳以上のEGFR変異陽性(exon19欠失またはL858R) NSCLC患者1,074例を対象に、 以下の3群に無作為に割り付けられた。

主要評価項目は、 オシメルチニブ群と比較した

アミマンタマブ+ラゼルチニブ群のPFSとした。

- アミマンタマブ+ラゼルチニブ群 (非盲検) : 429例

- オシメルチニブ群 (盲検) : 429例

- ラゼルチニブ群 (盲検) : 216例

研究結果

併用療法はPFSを有意に延長

PFS中央値は、 オシメルチニブ群と比較して

アミマンタマブ+ラゼルチニブ群で有意に延長した。

PFS中央値

- アミマンタマブ+ラゼルチニブ群 : 23.7ヵ月

  (95%CI 19.1-27.7ヵ月)

- オシメルチニブ群 : 16.6ヵ月

 (95%CI 14.8-18.5ヵ月)

- ラゼルチニブ群 : 18.5ヵ月

 (95%CI 14.8-20.1)

病勢進行または死亡のHR

アミマンタマブ+ラゼルチニブ群 vs オシメルチニブ群 : 0.70

(95%CI 0.58-0.85、 p<0.001)

奏効率、 奏効期間とも良好

アミマンタマブ+ラゼルチニブ群はオシメルチニブ群と比較して奏効率が高く、 奏効期間も長かった。

奏効率

- アミマンタマブ+ラゼルチニブ群 : 86%

  (95%CI 83-89%)

- オシメルチニブ群 : 85%

  (95%CI 81-88%)

奏効期間中央値

- アミマンタマブ+ラゼルチニブ群 : 25. 8ヵ月

  (95%CI 20.1-NE)

- オシメルチニブ群 : 16.8ヵ月

  (95%CI14.8-18.5)

OS中央値は未到達

OSの中間解析

事前に規定された中間解析における全生存期間 (OS) の中央値は、 両群いずれも未到達だった。

- 死亡のHR : 0.80

  (95%CI 0.61-1.05)

治療関連AEによる中止率は10%

治療関連AEによる全薬剤の中止率

一方、 治療関連有害事象(AE)による全薬剤の中止率はアミマンタマブ+ラゼルチニブ群で高かった。主なAEはEGFR関連の毒性作用であった。

- アミマンタマブ+ラゼルチニブ群 : 10%

- オシメルチニブ群 : 3%

結論

アミマンタマブ+ラゼルチニブはオシメルチニブよりも優れた有効性

著者らは 「アミマンタマブとラゼルチニブの併用療法は、 EGFR変異陽性進行NSCLCの1次治療としてオシメルチニブよりも優れた有効性を示した」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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