海外ジャーナルクラブ
9ヶ月前
Gupta氏らは、 超早産児の動脈管開存症 (PDA) に対し、 シクロオキシゲナーゼ阻害薬イブプロフェンの早期投与による最終月経後年齢36週時の死亡または中等度~重度気管支肺異形成症 (BPD) のリスク低下への影響について、 多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験で検討した。 その結果、 超早産児にイブプロフェンの早期投与を行っても、 プラセボに比べて死亡または中等度~重度気管支肺異形成症リスク低下は認められなかった。 本研究はNEJM誌において発表された。
プラセボ群の約3割がopen-label therapyとなってしまっていたのは大きなlimitationです。 また目標症例数730に到達しなかったこともlimitationですが、 研究を無事に遂行できた価値を高く評価されたと思われます。
イブプロフェンは早産児のPDA治療に用いられることがある。 しかし、 大きなPDAに対する早期治療の効果については不明であった。
在胎23週0日~28週6日で出生し、 心エコー検査において直径1.5mm以上のPDA (左右シャント) を有する超早産児
対象を1 : 1の割合で以下の2群に無作為に割り付けた。
最終月経後年齢36週時の死亡または中等度~重度BPDの複合
補正後リスク比 (RR) 1.09 (95%CI 0.98-1.20)、 p=0.10
補正後RR 1.32 (95%CI 0.92-1.90)
補正後RR 1.09 (95%CI 0.96-1.23)
イブプロフェンに関連する可能性がある、 予測不能かつ重篤な有害事象が2件発生した。
月経後36週の超早産児のPDAに対するイブプロフェンの早期治療は、 プラセボと比較して、 死亡または中等度~重度BPDのリスクを有意に低下させなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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