海外ジャーナルクラブ
20日前

Sohailらは、 鉄欠乏性貧血を伴う急性感染症の成人を対象に、 静注 (IV) 鉄剤投与の安全性と有効性を後ろ向きコホート研究で検討した。 その結果、 MRSA菌血症・肺炎・尿路感染症・大腸炎・蜂窩織炎の5感染症すべてにおいて、 IV鉄剤投与群の14日・90日生存率が有意に高く (各p<0.001)、 ヘモグロビン回復量も大きかった。 研究結果はBlood誌に発表された。
静注鉄の曝露は、 詳細な投与量情報が一貫して得られなかったため、 「投与あり/なし」 の二値変数として解析されています。 そのため、 十分な鉄補充が達成されたかどうかは評価できていません。
急性感染症に伴う貧血に対する静注 (IV) 鉄剤の投与は、 感染を増悪させる懸念から依然として議論が続いている。
本研究は、 TriNetX Research Network (2000年~2025年6月) を用いた後ろ向きコホート研究である。 対象は、 鉄欠乏性貧血と感染症 (MRSA菌血症・肺炎・尿路感染症・大腸炎・蜂窩織炎のいずれか) を有する成人で、 患者を静注鉄剤の曝露有無で層別化し、 各感染症コホート内で1:1の傾向スコアマッチングを行った。
IV鉄剤投与群では、 5つの感染症すべてにおいて、 14日・90日生存率が有意に高かった (各p<0.001)。
90日生存率 : IV鉄剤投与群 vs 対照群
感染後60~90日のヘモグロビン回復量も、 全サブグループでIV鉄剤投与群が有意に大きかった (各p<0.001)。
著者らは、 「急性感染期の静注鉄剤投与は感染を増悪させず、 入院患者の生存率改善および貧血からの回復促進と関連することが示唆された。 これらの所見を確認するには前向き研究が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。