海外ジャーナルクラブ
13時間前

Ruppert氏らは、 複数の放射性トレーサーに適用でき、 タウ蓄積を5段階に分類する統一タウPET視覚的読影法を開発し、 前向き多施設共同横断研究HEADで検証した。 その結果、 同読影法は高い評価者間・トレーサー間一致度を示し、 規制当局承認済みの二値読影法よりも早期のタウ病理を多く検出した。 タウ蓄積クラスは認知機能やバイオマーカーとも段階的に関連しており、 トレーサーに依存しない標準化読影法としての有用性を支持する結果が得られた。 研究結果はJAMA Neurology誌に発表された。
病理学的な直接検証を行っていないため、 タウPET所見と実際の神経原線維変化との対応を本研究内では確認できていません。
抗アミロイドβ抗体aducanumabの4.5年投与例、 剖検でタウ病理軽減を確認
タウPET (陽電子放出断層撮影) は、 アルツハイマー病 (AD) の病理を検出し、 病期を分類できる。 一方、 現行の規制当局承認済み視覚的読影法は進行期の病変に重点を置いており、 早期病変の検出や患者層別化には限界がある。 そこで著者らは、 複数の放射性トレーサーに対応し、 タウ蓄積を陰性・低度・中等度・高度・非典型の5段階に分類する、 統一的な視覚的読影法の開発と検証を行った。
本研究は、 北米・欧州の9施設で実施された前向き多施設共同横断研究である。 HEAD研究に登録された822例のうち、 複数のトレーサーによるタウPET (2~4回) と認知機能評価を完了した50~90歳の681例を解析対象とした。 対象には認知機能正常者から認知症患者までが含まれ、 全例にアミロイドβ (Aβ) PETとMRIが実施された。
タウPETには、 18F-MK-6240、 18F-flortaucipir、 18F-RO948、 18F-PI-2620の4種類の放射性トレーサーを使用し、 臨床医が盲検下で視覚的に読影した。
臨床医が盲検下でタウPET画像を読影し、 タウ蓄積を陰性・低度・中等度・高度・非典型の5段階に分類した。 主要評価項目は、 5段階分類の評価者間およびトレーサー間一致度、 規制当局承認済みの18F-flortaucipir読影法に対する有病割合比、 ならびに認知機能、 Aβ蓄積量、 血漿リン酸化タウ217 (p-tau217) との関連とした。
登録された822例のうち、 認知機能正常者から認知症患者までの681例を解析対象とした。
5分類の読影者間一致度は、 κ=0.77-0.85でexcellentの水準にあり、 トレーサー間一致度はgoodからexcellentの範囲であった。 なかでも、 18F-MK-6240と18F-flortaucipirの一致度が最も高かった (κ=0.88)。
認知機能正常例では、 規制当局承認済みの二値読影法による陽性判定が364例中26例であったのに対し、 5分類読影法では18F-flortaucipirで49例 (PR 1.89 [95%CI 1.31-2.70]、 p=0.001)、 18F-MK-6240で71例 (PR 2.73 [95%CI 1.95-3.83]、 p<0.001) であった。
軽度認知障害 (MCI) 例でも、 二値読影法の223例中100例に対し、 5分類読影法では18F-flortaucipirで123例 (PR 1.23 [95%CI 1.12-1.35]、 p<0.001)、 18F-MK-6240で142例 (PR 1.42 [95%CI 1.27-1.59]、 p<0.001) と、 陽性判定が多かった。 一方、 認知症例では各読影法による判定結果は収束した。
タウ蓄積クラスが高くなるにつれて、 認知機能は段階的に悪化し、 Aβ PET蓄積量と血漿p-tau217値は段階的に上昇した。 低度クラスと高度クラスの差は、 認知機能、 Aβ PET蓄積量、 血漿p-tau217値でそれぞれ1.4倍、 3.2倍、 2.5倍であった。
著者らは、 「統一5分類読影法は、 評価者間およびトレーサー間で高い一致度を示し、 規制当局承認済みの二値読影法よりも早期のタウ病理を多く検出した。 また、 タウ蓄積クラスは認知機能およびバイオマーカーと段階的に関連していた。 これらの結果は、 本読影法が、 診断カテゴリーの分類、 治療介入に適した時期の特定、 臨床試験における患者層別化に活用できる、 トレーサーに依存しない標準化された枠組みとなる可能性を支持する」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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