【NEJM】再発難治骨髄腫、anito-cel投与38例で奏効率100%・CR率79%
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海外ジャーナルクラブ

12日前

【NEJM】再発難治骨髄腫、anito-cel投与38例で奏効率100%・CR率79%

【NEJM】再発難治骨髄腫、anito-cel投与38例で奏効率100%・CR率79%
Frigaultらは、 3ライン以上の前治療歴を有する、 または3クラス抵抗性の再発・難治性多発性骨髄腫患者を対象に、 合成d-domain結合部位をもつBCMA標的自家CAR-T細胞療法anitocabtagene autoleucel (anito-cel) を第Ⅰ相試験で検討。 その結果、 追跡期間中央値38.1ヵ月の時点で投与を受けた38例全例が奏効し、 完全奏効 (CR) 率は79%、 24ヵ月無増悪生存 (PFS) 率は57%であった。 一方、 Grade 3以上の有害事象は37例 (97%) に発現した。 推奨第Ⅱ相用量ではGrade 3以上のサイトカイン放出症候群 (CRS) は認められなかった。 試験結果はNEJM誌に発表された。

📘原著論文

Phase 1 Study of Anito-cel, a d-Domain BCMA CAR T Cell for Refractory or Recurrent Myeloma. N Engl J Med. 2026 Sep 24;395(12):1180-1192. PMID: 42777241

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

単群・小規模研究であるため直接比較ができず、 前臨床データから示唆された遅発性毒性の機序も仮説段階であることが主な限界です。 今後、 第II相iMMagine-1および第III相iMMagine-3での検証が必要です。

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背景

合成d-domein結合部位をもつ新規BCMA CAR-Tを再発難治骨髄腫で検証

anitocabtagene autoleucel (anito-cel) は、 B細胞成熟抗原 (BCMA) を標的とする自家キメラ抗原受容体 (CAR) -T細胞療法であり、 合成d-domain結合部位 (ddBCMA) をもつ。

本第I相試験では、 再発・難治性多発性骨髄腫 (RRMM) に対する安全性および有効性が評価された。

研究デザイン

既治療RRMM患者を対象に2用量を検討した第Ⅰ相試験

3ライン以上の前治療歴を有する、 または3クラス抵抗性*のRRMM患者を対象に、 anito-celを以下の2用量で投与した。

*3クラス抵抗性: 免疫調節薬・プロテアソーム阻害薬・抗CD38抗体の3クラスに抵抗性を示す状態
  • 用量レベル1: 100×10⁶ CAR+ T細胞
  • 用量レベル2: 300×10⁶ CAR+ T細胞

主要評価項目は治療期間中の有害事象と推奨第2相用量 (RP2D) の決定とした。 補完的なin vitro試験では、 anito-celのddBCMA結合部位と、 シルタカブタゲン オートルユーセル (カービクティ®) の公表配列に相当するdual-VHH結合部位**を比較した。

**dual-VHH: 重鎖のみ抗体の重鎖可変ドメイン (VHH) を2つもつ結合部位

結果

全例が奏効し、 大半がCRに到達

40例が登録され、 38例がanito-celの投与を受けた。 追跡期間中央値38.1ヵ月の時点で全38例 (100%) が奏効し、 79%がCRに到達した。

PFS中央値は30.2ヵ月

24ヵ月PFS率は57%、 PFS中央値は30.2ヵ月であり、 36ヵ月全生存 (OS) 率は65%であった。

G3以上の有害事象は97%、 RP2DでG3以上のCRSなし

治療期間中に全38例で有害事象が発現し、 37例 (97%) はGrade 3以上であった。

RP2D (100×10⁶ CAR+ T細胞) の投与例では94%にGrade 1-2のサイトカイン放出症候群 (CRS) が発現したが、 Grade 3以上は認めなかった。 免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (ICANS) は16%にGrade 1~2が認められ、 Grade 3は1例 (3%) であり、 ICANS以外の神経毒性や遅発性の神経毒性は認めなかった。

in vitroではddBCMA CAR-T細胞でサイトカイン放出が少ない

in vitro試験では、 ddBCMA結合部位はdual-VHH結合部位より解離速度が速かった。 細胞傷害活性は両者で概ね同様であったが、 ddBCMA CAR-T細胞ではサイトカイン放出が少なく、 抗原非存在下での活性化やオフターゲットの細胞傷害作用は見られなかった。

結論

既治療RRMMで全例が奏効、 G3以上のCRS・ICANSは稀

著者らは、「前治療歴の多いRRMM患者において、 anito-cel療法は高い奏効率を示し、 Grade 3以上のCRSとICANSは稀であった」と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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