海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
Moraesらは、 膜貫通型タンパク質Claudin-18アイソフォーム2 (CLDN18.2) 陽性かつHER2陰性の切除不能または転移性の胃/食道胃接合部 (GC/GEJ) 癌患者を対象に、 抗Claudin 18.2モノクローナル抗体zolbetuximab+化学療法の有効性および安全性を無作為化比較試験のメタ解析で検討。 その結果、 zolbetuximab+化学療法がCLDN18.2陽性の進行GC/GEJ癌に対する有望な治療選択肢であることが明らかとなった。 本研究はBMC Cancer誌において発表された。
同じ方向性の結果を持った3件のRCTがincludeされていることからmeta-analysisとしては少し研究意義もimpactも弱い印象となってしまいます。
Zolbetuximab+CAPOXでClaudin18.2陽性胃がんの予後改善 : 第Ⅲ相GLOW
CLDN18.2陽性かつHER2陰性の進行GC/GEJ癌に対するzolbetuximabの上乗せ効果の有効性は、 まだ十分には明らかとなっていない。
CLDN18.2陽性の進行GC/GEJ癌に対するzolbetuximab+化学療法 vs 化学療法を検討した3件のRCT (患者数1,233例)
系統的レビュー、 メタ解析
無増悪生存期間 (PFS)、 全生存期間 (OS)
客観的奏効率 (ORR)
PFS
HR 0.64 (95%CI 0.49-0.84)、 p<0.01
OS
HR 0.72 (同 0.62-0.83) 、 p<0.01
ORR
OR 1.15 (同 0.87-1.53) 、 p=0.34
本メタ解析は、 zolbetuximab+化学療法が、 CLDN18.2陽性の進行GC/GEJ癌患者に対する新たな治療パラダイムになる可能性を示唆している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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