海外ジャーナルクラブ
9ヶ月前
Lee氏らは、 東京の日本人女性を対象に、 身体活動とマンモグラフィ濃度の関連について、 大規模縦断研究で検討した。 その結果、 身体活動レベルの上昇がマンモグラフィ濃度レベルの低下と関連している可能性が示唆された。 本研究はCancer Epidemiol Biomarkers Prev誌において発表された。
興味深い研究仮説なのですが、 統計学的有意差はわずかです。 対象が2019年までなのでできればあと数年データを採取できると良いと思います。
乳房濃度は、 女性における乳癌の強力な危険因子の1つである。 身体活動はBMIと無関係に乳癌リスクの低下と関連していることが確立されているものの、 マンモグラフィ濃度との関連性については一貫した結果が得られていない。
2004~19年に聖路加国際病院予防医学センターでマンモグラフィ検査を受けた、 乳癌既往歴がない女性 : 3万3,698例
12万3,023件のサンプルを収集し、 2004~19年の16年間にわたる追跡調査を行い、 身体活動とマンモグラフィ濃度との関連を検討した。
マンモグラフィ濃度はBreast Imaging-Reporting and Data System (BI-RADS) に従って4タイプに分類し、 過去1年間の身体活動レベルは対象の自己申告とした。 身体活動とマンモグラフィ濃度の関連は、 年齢、 BMI、 閉経状態、 出産歴、 乳癌または卵巣癌の家族歴、 ホルモン療法の使用、 喫煙、 飲酒、 年について調整した後、 ロジスティック一般化推定方程式 (GEE) を用いてオッズ比 (OR) を推定した。
マンモグラフィ濃度と身体活動レベルの関連
身体活動と高濃度乳房において、 逆相関が認められた。
有意水準α=0.05
分類内訳
運動量別の調整後OR(95%CI)
毎日運動をしている女性で有意なリスク低下が認められた。
週1~2日
OR 0.96 (0.92-1.01)
週3~5日
OR 0.94 (0.89-1.00)
毎日
0.91 (0.84-0.99)
日本人女性における身体活動レベルの増加は、 マンモグラフィ濃度レベルの低下と関連している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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