海外ジャーナルクラブ
9ヶ月前

Sharmanらは、 慢性リンパ性白血病 (CLL) の1次治療に用いる第2世代共有結合型ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) 阻害薬アカラブルチニブ単独または抗CD20抗体オビヌツズマブとの併用療法の有効性および安全性を検討した多施設共同第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験ELEVATE-TNの6年追跡調査を実施した。 その結果、 アカラブルチニブ+オビヌツズマブ併用療法により、 無増悪生存期間 (PFS) と全生存期間 (OS) いずれも対照群と比べて有意に改善した。 研究結果はBlood誌に発表された。
研究デザインが、 アカラブルチニブ併用群間の統計的有意差を検出することを目的として設計されていない点はlimitationです。
第Ⅲ相ELEVATE-TN試験の主解析と4年追跡調査で、 アカラブルチニブ単独またはオビヌツズマブとの併用療法により、 高リスク患者でも化学免疫療法のchlorambucil+オビヌツズマブ併用療法と比べてPFSが有意に改善した¹⁾²⁾。
そこでこの研究では、 同試験の6年追跡調査を実施し、 アカラブルチニブ単独またはオビヌツズマブとの併用療法の有用性をchlorambucil+オビヌツズマブ併用療法を対照として評価した。
治療歴がないCLL患者535例が以下の3群に割り付けられた。
主要評価項目はAO併用群 vs CO併用群のPFS、 重要な副次評価項目はA単独群 vs CO併用群のPFS、 その他の副次評価項目は全奏効率 (ORR)、 次治療までの期間 (TTNT)、 全生存期間 (OS) などであった。
追跡期間中央値は74.5ヵ月であった。
患者の年齢中央値は70歳であり、 63.0%にIGHV非変異 (uIGHV)、 13.6%に17p欠失および/またはTP53変異、 17%に複雑核型 (CK: 3つ以上の染色体異常) があった。
主要評価項目および重要な副次評価項目である
PFS中央値は、 AO併用群およびA単独群ともに未到達で、 いずれもCO併用群の27.8ヵ月と比べて有意に長かった (いずれもp<0.0001)。
推定6年PFS率は、 AO併用群で78.0%、 A単独群で61.5%、 CO併用群で17.2%であった。
このほか、 AO併用群はA単独群と比べてPFSが良好であった (HR 0.58、 p=0.0229)。
uIGHV、 117p欠失および/またはTP53変異、 CK17%がある高リスク患者は、 アカラブルチニブを含む2群がCO併用群と比べてPFSが有意に改善した (それぞれp<0.0001、 p≤0.0009、 p< 0.0001)。
OS中央値は3群ともに未到達であった。 AO併用群はCO併用群と比べてOS中央値が有意に長かった (HR 0.62、 p=0.0349)。
推定6年OS率は、 AO併用群が83.9%、 A単独群が75.5%、 CO併用群が74.7%であった。
4年経過以降に発現した有害事象 (AE) のほとんどがGrade 1-2であった。
AE、 重篤なAEおよび注目すべきAEの発現率は、 アカラブルチニブを用いた2群間で同程度であり、 アカラブルチニブおよびオビヌツズマブの既知の安全性プロファイルと一致していた。
著者らは 「アカラブルチニブ+オビヌツズマブ併用療法の有効性および安全性は6年追跡調査でも維持され、 PFS中央値は高リスク患者も含めchlorambucil+オビヌツズマブ併用療法と比べて有意に良好であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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