海外ジャーナルクラブ
10ヶ月前
Lambertini氏らは、 生殖細胞系列のBRCA1またはBRCA2病的バリアントを保持する若年女性を対象に、 乳癌と診断された後の妊娠および予後への影響について国際多施設共同病院ベース後ろ向きコホート研究で検討した。 本研究はJAMA誌に掲載された。
全体として無病生存率の調整HR 0.99で綺麗に差がない、 という結果ですが78の世界各地から、 しかも20年間の観察データでありより詳細な検討結果が期待されます。
【更新】乳癌コンパニオン診断薬と遺伝子パネル検査一覧(BRAF変異・MEBGEN BRAF 3 キットについて)
BRCA遺伝子変異陽性で若年女性の乳癌患者は、 妊孕性に関する課題に直面している。 乳癌生存者における妊娠の可能性と安全性を示した既存の研究ではBRCA保因者に関するデータが限られていた。
2000年1月~20年12月に40歳以下で浸潤性乳がんと診断され、 BRCA1および/またはBRCA2の生殖細胞系列病原性変異を有する女性 : 4,732例 (診断時年齢中央値35歳)
乳癌後の累積妊娠率、 無病生存率 (DFS)
乳癌特異的生存、 全生存、 妊娠、 胎児および産科転帰
診断時年齢中央値は35歳で、 研究対象4,732例のうち、 659例が少なくとも1回乳癌後に妊娠し、 4,073例は妊娠しなかった。
10年後の累積妊娠率
22%
DFS
妊娠の有無による有意差は認められなかった。
調整HR 0.99 (95%CI 0.81-1.20)
乳癌後のDFS
両群での有意差は認められなかった。
妊娠を経験した患者は、 乳癌特異的生存率および全生存率が良好であった。
若年BRCA保因者の5人に1人が乳癌診断後10年以内に妊娠し、 乳癌診断後の妊娠は無病生存率の低下と関連しないことが示された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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