海外ジャーナルクラブ
11ヶ月前
Hofman氏らは、 ドセタキセル投与後に進行した転移性去勢抵抗性前立腺がん (mCRPC) 患者を対象に、 ルテチウムオキソドトレオチド-177 (177Lu)-PSMA-617とカバジタキセルによる治療効果の差について、 第Ⅱ相非盲検無作為化比較試験TheraPで比較検討した。 その結果、 両治療間で全生存期間 (OS) に差はないことが明らかとなった。 本研究はLancet Oncol誌において発表された。
試験名がTheraPであり、 本文中になんと40ヶ所出てきます。 current studyなどの表現をせず、 全てtheraPで書かれておりある意味爽快です。
TheraP試験では、 ドセタキセル治療後に進行したmCRPC患者に対して、前立腺癌細胞の表面に高発現する蛋白質である前立腺特異的膜抗原 (PSMA) を標的とした177Lu-PSMA-617による治療が、カバジタキセルと比較してPSMA反応を改善したことが報告されている。 本研究では、 追跡調査によるOSおよび最新の画像バイオマーカー解析について報告する。
ドセタキセル後に進行したmCRPCを有し、 PET画像でPSMA陽性を認め、 転移病変部位がない患者 : 200例
200例を1 : 1の割合で無作為に割り付けた。
OS
全生存期間は両群で同程度であった。
差 -0.5ヵ月(95%CI -3.7~-2.7)、 p=0.77
177Lu-PSMA-617は、 ドセタキセル治療後に進行したPSMA陽性mCRPCにおいて、 カバジタキセルの代替療法として使用可能である。 しかし、 OSにおいてカバジタキセル群との有意差は認められなかった。 また、 長期追跡期間でも、 新たな安全性シグナルは確認されなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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