海外ジャーナルクラブ
2年前
Kayeらは、 グラム陰性菌による複雑性UTIおよび急性腎盂腎炎患者を対象に、 セフェピム/エンメタゾバクタムの効果を検討する多施設共同第Ⅲ相無作為化二重盲検実薬対照非劣性試験を実施。その結果、 セフェピム/エンメタゾバクタムは対照薬 (ピペラシリン/タゾバクタム 略PIPC/TAZ) と比較して、 主要評価項目である臨床的治癒および菌消失に関して非劣性および優越性の基準を満たすものであった。 本研究は、 JAMA誌において発表された。
本研究は、 非劣性研究としてしてデザインされましたが、 結果としてはセフェピム/エンメタゾバクタムがPIPC/TAZよりも優れた結果が出ていることから優位性についても言及し得る新たな形となっています。
セフェピム/エンメタゾバクタムは、 新規のβ-ラクタム/β-ラクタマーゼ阻害薬の組み合わせであり、 耐性グラム陰性感染症に対する治療法として期待されている.
グラム陰性尿路系病原菌による複雑性尿路感染症 (UTI) および急性腎盂腎炎の18歳以上の患者を以下の2群に無作為に割り付けた。
主要解析対象集団において治療成功 (感染症の臨床的治癒と微生物学的消失 (尿中103 CFU/mL未満) の組み合わせと定義) を達成した割合.
グラム陰性菌による複雑性UTIおよび急性腎盂腎炎患者において、 セフェピム/エンメタゾバクタムはピペラシリン/タゾバクタムと比較して、 主要評価項目である臨床的治癒および菌消失に関して非劣性および優越性の基準を満たすものであった。 複雑性UTIおよび腎盂腎炎の治療におけるセフェピム/エンメタゾバクタムの役割の可能性を明らかにするために、 さらなる研究が必要である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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