海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Fanらは、 既に片耳へAAV-hOTOF遺伝子治療を受け、 中和抗体を有する先天性難聴児4例 (2.2~3.4歳) を対象に、 反対耳への再投与の安全性と聴覚機能を単群試験で検討した。 その結果、 6週時点で用量制限毒性は認められず、 再投与耳の26週時点の聴性脳幹反応 (ABR) 閾値は、 ベースラインの95dB超から43~80dBへ改善した。 本試験結果はNat Med誌に報告された。
著者全員が少なくとも4つの所属機関、 多い著者は8つの機関に所属しており、 かなり特殊な研究グループです。
【Nat Rev Dis Primers】耳鳴り 総説 「何が分かる?」
アデノ随伴ウイルス (AAV) を用いた遺伝子治療の再投与は、 初回投与で誘導される中和抗体のために困難とされている。
著者らは以前、 OTOF関連難聴の患者に対してAAV-hOTOF遺伝子治療の単回投与が安全で聴力改善をもたらすことを単群試験で示した。
本研究では前臨床にて、 Otof欠損マウスの反対耳へAAV1-hOTOFを再投与したところ、 血清中和抗体価が最高値に達した状況でも、 限定的な免疫活性化で聴力が回復することが示された。
既に単回投与を受けて中和抗体 (抗体価 1:135-1:3,645) を有する先天性難聴児4例 (2.2-3.4歳) を組み入れ、 反対耳へ2回目の投与を行った。
主要評価項目は、 投与後6週時点での用量制限毒性の発生とし、 副次評価項目には安全性と聴覚機能が含まれた。 追跡期間は26-52週であった。
6週以内に用量制限毒性は発生しなかった。
副次評価項目では、 2回目投与耳の26週時点の平均聴性脳幹反応 (ABR) 閾値はベースライン時の95dB超から患者1-4でそれぞれ43dB、 63dB、 80dB、 53dBへ改善した。
安全性評価では、 好中球数減少のグレード3が1例認められた以外は全有害事象がグレード1/2であり、 重篤な有害事象は発生しなかった。
著者らは、 「これらのデータは、 先天性難聴患者におけるAAV1-hOTOF遺伝子治療の再投与の安全性と有効性を示唆する予備的な知見を与えた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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