【Sci Rep】50歳未満の女性、 睡眠不足が夜半頻尿の発症リスクに
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1年前

【Sci Rep】50歳未満の女性、 睡眠不足が夜半頻尿の発症リスクに

【Sci Rep】50歳未満の女性、 睡眠不足が夜半頻尿の発症リスクに
Negoroらは、 夜間頻尿と睡眠不足の関連性を縦断的に検討。  その結果、 ベースラインの夜間頻尿は新たな睡眠不足を誘発し、 ベースラインの睡眠不足は、 50歳未満の女性においてのみ新たな夜間頻尿を誘発する可能性があることが示唆された。  本研究はSci Rep誌において発表された。

📘原著論文

Risk analyses of nocturia on incident poor sleep and vice versa: the Nagahama study. Sci Rep. 2023 Jun 11;13(1):9495. PMID: 37302997

👨‍⚕️監修医師のコメント

確かに睡眠障害の分類や程度は不明なのですが、 夜間頻尿と睡眠障害の有無での5年間の経過のSanky diagramは秀逸です。

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夜間頻尿のスコア

背景

夜間頻尿と睡眠障害の横断的な関係はよく評価されているが、 その発症リスクの関連性についてはほとんど報告がない。

研究デザイン

対象

ながはまスタディの参加者:8,076例

年齢中央値57歳、 男性31.0%

方法

  • 夜尿症と自己報告による睡眠関連の問題 (睡眠不足) との関連を横断的に評価した。
  • 新規発症症例に対する因果関係は、 5年後に縦断的に解析した。

研究結果

睡眠不足と夜間頻尿の有病率

  • 睡眠不足:18.6%
  • 夜間頻尿:15.5%

睡眠不足は夜間頻尿と正の相関を示し (OR 1.85、 P<0.001)、 夜間頻尿も夜間頻尿と正の相関を示した (OR=1.90、 P<0.001)。

睡眠不足と夜尿症の関係

睡眠良好であった6,579人のうち、 18.5%が睡眠不足を発症した。 ベースラインの夜尿症は、 この睡眠不足の発症と正の相関を示した。

完全調整後OR=1.49、 P<0.001

夜尿症と睡眠不足の関係

夜尿症でない6,824人の夜尿症発症率は11.3%であった。 ベースラインの睡眠不足は夜尿症発症と正の相関を示した。

OR=1.26、 P=0.026

このような相関は、 完全調整後、 女性 (OR=1.44、 P=0.004) および50歳未満群 (OR=2.82、 P<0.001) においてのみ有意であった。

結論

夜間頻尿と睡眠不足は互いに関連している。 ベースラインの夜間頻尿は新たに発症した睡眠不足を誘発し、 ベースラインの睡眠不足は50歳未満の女性においてのみ、 新たに発症した夜間頻尿を誘発しうる。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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