【JAMA】予期せぬ体重減少は「癌」の罹患と関係?
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海外ジャーナルクラブ

2ヶ月前

【JAMA】予期せぬ体重減少は「癌」の罹患と関係?

Wangらは、 40歳以上の女性看護師と男性医療従事者を対象に、 体重減少とその後の癌罹患率について前向きコホート研究で検討した。 その結果、 過去2年以内に体重減少を認めた集団では、 その後の12ヵ月間に癌に罹患するリスクが有意に高く、 特に上部消化管の癌のリスクが増加することが示された。 本研究は、 JAMA誌において発表された。

📘原著論文

Cancer Diagnoses After Recent Weight Loss. JAMA. 2024 Jan 23;331(4):318-328. PMID: 38261044

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

結論が医療者以外に一般化できるのかどうかが気になりますが、 JAMA特有のKey PointsのMeaningには、 医療者という枕詞は消えて一般化されている感があります。


体重減少で 「癌」 は増えるのか?

体重減少はプライマリケアにおいて一般的な症状だが、 癌罹患率との関連については、 これまで明らかにされていなかった。

前向きコホート研究で検証

対象は「医療従事者 約15万人」

40歳以上の女性看護師  11万1,912例

Nurses' Health Studyに参加
1978年6月~2016年6月まで追跡

40歳以上の男性医療従事者 4万5,562例

Health Professionals Follow-Up Studyに参加
1988年1月~2016年1月まで追跡

体重変化と減量意思を 「2年ごと」 に報告

減量意思は、以下を基に低~高の3段階に分類

- 減量のための身体活動の増強があるか

- 減量のための食事の質の改善があるか

「減量後1年間」 で癌に罹患したかを評価

主要評価項目:減量後1年間の癌罹患率

体重減少群で癌罹患リスク高い

過去2年以内に体重減少がみられた場合、 1年間での癌罹患リスクが有意に高かった

  • 体重減少≧10.0% : 1,362人/10万人年
  • 体重減少なし    : 869人/10万人年
 群間差493人/10万人年 
 (95%CI 391-594人/10万人年、 p<0.001)

特に、 減量意思が低く体重減少した場合、 癌罹患の群間差がより大きかった

  • 体重減少≧10.0% : 2,687人/10万人年
  • 体重減量なし    : 1,220人/10万人年
 群間差1,467人/10万人年
 (95%CI 799-2,135人/10万人年、 p<0.001)

上部消化管の癌罹患率は、最近体重が減少した参加者において特に高かった

  • 体重減少≧10.0% : 173人/10万人年
  • 体重減少なし   : 36人/10万人年
 群間差 137例/10万人年
 (95%CI、 101-172人/10万人年、 p< 0.001)

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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