【J Cachexia Sarcopenia Muscle】悪液質は高齢心不全の予後不良と関係
著者

海外ジャーナルクラブ

11ヶ月前

【J Cachexia Sarcopenia Muscle】悪液質は高齢心不全の予後不良と関係

【J Cachexia Sarcopenia Muscle】悪液質は高齢心不全の予後不良と関係
Maekawaらは、 悪液質が高齢の心不全 (HF) 患者の予後に与える影響を前向き多施設コホート研究FRAGILE-HFの二次解析で検討。 その結果、 悪液質はHFを有する高齢者の1/3に認められ、 予後不良と関係していた。 本研究はJ Cachexia Sarcopenia Muscle誌において発表された。 

📘原著論文

Prognostic impact of cachexia by multi-assessment in older adults with heart failure: FRAGILE-HF cohort study. J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2023 Jul 11. PMID: 37434419

👨‍⚕️監修医師のコメント

生化学的プロフィールの異常はCPR>5mg/dL, Hb<12g/dL, albumin<3.2g/dLと定義されています。

🔢関連コンテンツ

FAILURE (心不全の増悪因子)

語呂合わせ:慢性心不全の増悪因子

NYHA心機能分類

ニューヨーク心臓協会の心不全分類

悪液質の診断基準 (Evans)

悪液質の診断基準

悪液質の診断基準 (EPCRC)

Fearonによる癌に特異的な悪液質の定義

背景

悪液質はHF患者の予後に大きく影響するが、 悪液質診断の標準的な方法はない。

研究デザイン

対象

65歳以上のHF入院患者:1,306例

患者は悪液質群と非悪液質群に分けられた。
悪液質はEvansの基準に従って、 体重減少、 筋力低下、 疲労、 食欲不振、 無脂肪体重指数の低下、 生化学的プロフィールの異常を評価することによって定義された。

主要評価項目

生存分析で評価された全死因死亡率

研究結果

悪液質

悪液質は登録患者1,306例中35.5%に認められた

  • 体重減少:59.6%
  • 筋力低下:73.2%
  • 低無脂肪体重指数:15.6%
  • 生化学的異常:71.0%
  • 食欲不振:44.9%
  • 疲労:64.6%

全死因死亡

全死亡は2年間で270例 (21.0%) にみられた。

悪液質群 (HR 1.494、 95%CI 1.173-1.903、 P=0.001) は、 HFの重症度で調整した後、 非悪液質群よりも死亡リスクが高かった。

心血管死

心血管死は11.3% (148例)、 非心血管死は9.3% (122例) にみられた。

心血管死と非心血管死における悪液質の調整HRは、 それぞれ1.456 (95%CI 1.048-2.023、 P=0.025) と1.561 (95%CI 1.086-2.243、 P=0.017) だった。

悪液質と全死因死亡との関係

悪液質の診断基準のうち、 筋力の低下 (HR 1.514、 95%CI 1.095-2.093、 P=0.012) および無脂肪体重指数の低下 (HR 1.424、 95%CI 1.052-1.926、 P=0.022) は、 高い全死因死亡率と有意に関係していたが、 体重減少のみ (HR 1.147、 95%CI 0.895-1.471、 P=0.277) と全死亡率との間には有意な関係は認められなかった。

結論

悪液質はHFを有する高齢者の1/3に認められ、 予後不良と関係していた。 悪液質の多角的評価は高齢HF患者のリスク層別化に有用と考えられる。

こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
HOKUTOのロゴ
HOKUTOのロゴ
今すぐ無料ダウンロード!
様々な分野の医師
様々な分野の医師
【J Cachexia Sarcopenia Muscle】悪液質は高齢心不全の予後不良と関係