海外ジャーナルクラブ
1日前

国立がん研究センター東病院 消化管内科の設樂氏らは、 HER2陽性胃食道腺癌の1次治療を対象とした第Ⅲ相試験 (HERIZON-GEA-01) で、 HER2二重特異性抗体zanidatamabの有効性と安全性を検討。 Zanidatamabを含む治療について、 抗PD-1抗体チスレリズマブ併用の有無別に、 トラスツズマブを含む標準治療と比較した。 その結果、 本中間解析時点で、 無増悪生存期間 (PFS) はチスレリズマブ併用の有無にかかわらず、 zanidatamab群でトラスツズマブ群より有意に延長した。 全生存期間 (OS) は、 zanidatamab+チスレリズマブ群でトラスツズマブ群より有意に延長し、 OS中央値はそれぞれ26.4ヵ月、 19.2ヵ月であった。 試験結果はNEJM誌に発表された。
本試験はKEYNOTE-811の結果公表前に計画されたため、 対照群はtrastuzumab+化学療法であり、 現在広く用いられている免疫療法併用レジメンとの直接比較ではない点がlimitationです。
HER2二重特異性抗体zanidatamabは、 HER2陽性胃食道腺癌1次治療に関する第Ⅱ相試験においてチスレリズマブ併用の有無にかかわらず有効性と安全性を示した。
本非盲検第Ⅲ相試験 (HERIZON-GEA-01) では、 未治療のHER2陽性胃食道腺癌患者が、 zanidatamab+チスレリズマブ+化学療法群、 zanidatamab+化学療法群、 またはトラスツズマブ+化学療法群に1:1:1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は、 無増悪生存期間 (PFS) と全生存期間 (OS) とした。
追跡期間中央値25.9ヵ月において、 PFSは、 zanidatamab両群でトラスツズマブ群より有意に延長した。
PFS中央値
PFSのHR
いずれでもp<0.001
OSは、 zanidatamab+チスレリズマブ群でトラスツズマブ群に比べ有意に延長した。
OS中央値
死亡HR 0.72 (95%CI 0.57-0.90、 p=0.004)
一方、 zanidatamab群では、 OS中央値は24.4ヵ月とトラスツズマブ群の19.2ヵ月を上回ったものの、 本中間解析時点では有意差に達しなかった。
グレード3以上の有害事象の発現率は、 zanidatamab+チスレリズマブ群で83.3%、 zanidatamab群で73.8%、 トラスツズマブ群で74.5%であった。 最も多かったグレード3以上の有害事象は下痢であり、 それぞれ24.8%、 20.0%、 12.9%に認められた。
著者らは、 「zanidatamabはチスレリズマブの有無にかかわらず、 トラスツズマブと比較してPFSを延長した。 本中間解析時点では、 OSはzanidatamab+チスレリズマブ群でトラスツズマブ群より延長しており、 zanidatamab群については今後さらなる解析が予定されている」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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