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2ヶ月前

Galらは、 年齢調整Dダイマーカットオフ値を用いることで下肢深部静脈血栓症 (DVT) を安全に除外できるかを、 救急外来受診のDVT疑い患者を対象に前向きに検証した。 その結果、 Dダイマー値が従来カットオフ値の500µg/L以上かつ年齢調整カットオフ値未満の患者では、 症候性静脈血栓塞栓症の発生率が0%で失敗例はなかった。 試験結果はJAMA誌に発表された。
11種類の異なる市販Dダイマー測定法が用いられており、 すべての患者が同一の診断検査で管理されたわけではない点はlimitationです。
年齢調整Dダイマーカットオフ値 (50歳以上では年齢×10 µg/L) について、 肺塞栓症疑い患者ではDダイマーにより診断効率が安全に高められることが示されているが、 下肢深部静脈血栓症 (DVT) 疑い患者では検証されていない。 そこで本研究では、 年齢調整Dダイマーカットオフ値を用いることでDVTを安全に除外できるかを前向きに検証することとした。
本研究はベルギー、 カナダ、 フランス、 スイスの27施設で実施された前向き管理アウトカム研究であり、 救急外来受診のDVT疑い患者を対象とした。
患者はWellsスコアによる臨床的事前確率評価、 高感度Dダイマー検査、 下肢圧迫超音波検査に基づく逐次診断戦略で評価され、 DVTが除外された患者を3ヵ月間追跡した。
主要アウトカムは、 Dダイマー値が従来カットオフ値の500 µg/L以上かつ年齢調整カットオフ値未満の患者における、 症候性静脈血栓塞栓症の発生率である。
DVT非ハイリスクまたは可能性低群とされた2,169例において、 531例 (24.5%) はDダイマーが500µg/L未満であり、 161例 (7.4%) は500 µg/L以上かつ年齢調整カットオフ値未満であった。
また、 500µg/L以上かつ年齢調整カットオフ値未満の群では、 症候性静脈血栓塞栓症の発生率が0% (95%CI 0-2.3%) で、 失敗例は認められなかった。
なお75歳以上では、 年齢調整カットオフ値を用いることで陰性Dダイマーの割合は、 従来カットオフ値での8.7%から26.1%に増加し、 偽陰性はなかった。
著者らは、 「年齢調整Dダイマーカットオフ値はDVTを安全に除外でき、 より多くの患者でDVTを効果的に除外できることが示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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