海外ジャーナルクラブ
2年前
Leiらは, 胃の前癌病変 (GPC) に対する葉酸の有効性をメタ解析で検討. その結果, 葉酸の補充が胃のGPC進行を予防し, さらには回復させるのに有効であることが明らかとなった. 本研究は, BMC Gastroenterol誌において発表された.
評価が難しいメタアナリシスと言えます. Includeされた13の研究のうち, 9つは中国語で発表されているものです. 葉酸はサプリメントとしても実社会に普及しているため, 慎重な対応が必要と考えます.
葉酸やビタミンBなどのサプリメントは, 萎縮性胃炎, 腸上皮化生, 上皮内新生物 (一般にGPCと呼ばれる) を抑制し, さらには回復させるのに有効であることが示唆されている. しかし, 胃の前癌状態における葉酸の予防と治療について評価したメタアナリシス論文はない.
臨床試験報告書, 未発表の臨床試験データ, 学会論文などのランダム化比較試験 (RCT) を検討.
データは事前にデザインされた抽出ツールを使って抽出し, 解析はRevMan5.2を使って行った.
本研究は, 葉酸の補充が胃のGPCの進行を予防し, さらには回復をもたらすことを示し, GPCの管理における臨床使用の可能性を示すエビデンスを提供するものであった.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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