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65日前

【BMC Gastroenterol】葉酸の補給は胃の前癌病変の進行予防に有効

Leiらは, 胃の前癌病変 (GPC) に対する葉酸の有効性をメタ解析で検討. その結果, 葉酸の補充が胃のGPC進行を予防し, さらには回復させるのに有効であることが明らかとなった. 本研究は, BMC Gastroenterol誌において発表された. 

📘原著論文

Lei J, et al, Use of folic acid supplementation to halt and even reverse the progression of gastric precancerous conditions: a meta-analysis. BMC Gastroenterol. 2022 Aug 2;22(1):370.PMID: 35918654

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

評価が難しいメタアナリシスと言えます. Includeされた13の研究のうち, 9つは中国語で発表されているものです. 葉酸はサプリメントとしても実社会に普及しているため, 慎重な対応が必要と考えます.

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背景

葉酸やビタミンBなどのサプリメントは, 萎縮性胃炎, 腸上皮化生, 上皮内新生物 (一般にGPCと呼ばれる) を抑制し, さらには回復させるのに有効であることが示唆されている. しかし, 胃の前癌状態における葉酸の予防と治療について評価したメタアナリシス論文はない.

研究デザイン

臨床試験報告書, 未発表の臨床試験データ, 学会論文などのランダム化比較試験 (RCT) を検討.

データソース:PubMed, SinoMed, Lancet, Web of Science, CNKI, Cochrane, Ovid, Science Direct, Embase, EBSCOのデータベース.

データは事前にデザインされた抽出ツールを使って抽出し, 解析はRevMan5.2を使って行った.

結果

  • 解析の結果, 葉酸20~30 mg/日の補給を3~6カ月間維持することは, GPCの病理学的変化に対し有益であると考えられた.
  • 5つの試験の3カ月治療で, 葉酸補給量を30 mg/日を維持した場合, 効果がより顕著にみられた.
  • GPCに対する葉酸治療の無効率32% (RR:0.32, 95%CI 0.21-0.48)
  • 葉酸の胃粘膜萎縮に対する効果の相対リスク:1.61 (95%CI 1.07-2.41)
  • 葉酸の腸上皮化生に対する効果の相対リスク:1.77 (95% CI 1.32-2.37)
  • 9つの試験のサブグループ解析では, 症状への有意な有効性は認められなかった.

結論

本研究は, 葉酸の補充が胃のGPCの進行を予防し, さらには回復をもたらすことを示し, GPCの管理における臨床使用の可能性を示すエビデンスを提供するものであった.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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