海外ジャーナルクラブ
1年前
Kimらは、 抗菌薬の長期使用と肺癌の関連性を人口ベースの後ろ向きコホート研究で検討。 その結果、 抗菌薬の長期累積使用日数と種類の数が肺癌リスクの増加と関連することが示された。 本研究はJ Infect Public Health誌において発表された。
抗菌薬の長期累積使用日数と種類の数の増加は、 肺癌リスクの増加と関連していた、 との結論です。 後ろ向きに解析して、 今回の仮説を提唱しています。 アウトカムである肺炎のstageとか組織学的分類は不明のままです。 このような研究は、 研究者側は科学的な記載をしていますので、 読者側がどのように記載を解釈するのか、 試されていると言えます。
最近の研究で、 抗菌薬が肺癌の危険因子である可能性が指摘されているが、 さらなる理解が必要である。
健康診断を受けた40歳以上の参加者:621万4,926人
抗菌薬の処方日数と種類の数の追跡。
多変量Cox比例ハザード回帰を使用して抗菌薬使用に応じた肺癌リスクの調整ハザード比 (aHR) および95%信頼区間 (CI) を評価。
抗菌薬の処方日数が365日以上の参加者は、 抗菌薬非使用群と比較して肺癌リスクが有意に増加した。
抗菌薬の処方日数が365日以上の参加者は、 1~14日の参加者よりも肺癌リスクが有意に増加した。
抗菌薬を5種類以上処方されていた参加者は、 抗菌薬非使用群と比較して肺癌リスクが高かった。
抗菌薬の長期累積使用日数と種類の数の増加は、 さまざまな危険因子を調整した後、 肺癌リスクの増加と関連していた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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