海外ジャーナルクラブ
2年前
Castellinoらは、 未治療のバルク腫瘍を有するホジキンリンパ腫の患者を対象に、 ブレンツキシマブ・ベドチン併用化学療法の有効性と安全性を検討する非盲検多施設共同無作為化第Ⅲ相試験を実施。 その結果、 標準化学療法にブレンツキシマブ・ベドチンを併用することで、 イベントまたは死亡のリスクが59%低下し、 3年後の毒性作用の発生率も増加しなかった。 本研究は、 NEJM誌において発表された。
今後は放射線療法の必要性を下げることができるかどうかの検討が必要かと思います。
成人の進行期ホジキンリンパ腫では、 ブレンツキシマブ・ベドチンと多剤併用化学療法が、 化学療法単独よりも高い効果を示すが、 毒性も高いことが示されている。 ホジキンリンパ腫の小児および青年期患者におけるこの標的治療アプローチの有効性は不明である。
対象:未治療のバルク腫瘍を有するⅡB期またはⅢB期、 ⅣA期、 ⅣB期のホジキンリンパ腫患者(2~21歳)で、 以下の2群に割り付けられた。
2サイクル後にPETで、 4または5のスコア (5点満点で、 1から3は反応の速い病変) と定義された遅効性病変が確認された。 5サイクル目以降に、 反応の遅い病変と診断時に存在した大きな縦隔腫瘍に対して、 病巣内放射線療法が行われた。
主要評価項目:無イベント生存期間 (病勢進行、 再発、 二次がんの発生、 または患者の死亡までの期間と定義)。 安全性と全生存率も評価された。
追跡期間中央値 42.1カ月
ブレンツキシマブ・ベドチン群の方が有意に高かった。
ブレンツキシマブ・ベドチン群と標準治療群の間で大きな差はなかった。
標準化学療法にブレンツキシマブ・ベドチンを追加することにより、 優れた効果が得られ、 イベントまたは死亡のリスクが59%低下し、 3年後の毒性作用の発生率も増加しなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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